rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

葬られた「第二のマクガバン報告」上 を読んだ

糖質制限関連でMEC食(肉、卵、チーズ中心の食事法)のAmazonレビューを読んでいたら、否定的なレビューの中で、こちらの本を勧めてる方がいた。Amazonの書評があまりにも面白くて即注文し、届いてからはむさぼるようにして読んだ。

著者コリン・キャンベル氏は酪農家の家で育った。ペンシルベニア州立大学で予備獣医学を学び、1年間ジョージア大学の獣医学部に通ったところで、コーネル大学から招聘され、奨学金付きで動物栄養学について大学院で研究。そこで修士課程修了。博士課程はコーネル大学で、「動物性タンバク質の生産力」を向上させる方法を研究していた。

その後、マサチューセッツ工科大学で、有害な化学物質「ダイオキシン」と「アフラトキシン」について研究。バージニア工科大学で教授の職を得た。

そこでフィリピンの栄養失調の子供を救うための「全国プロジェクト」を援助する仕事をしていた。当時の一般的なとらえ方は、「栄養失調なのはタンパク質、特に動物性食品からのタンパク質が不足しているためだ」というものだった。

ところが、コリン氏はこのフロジェクトで大変な秘密を知ってしまう。「最も高タンパクの食事をしている子供たちが肝臓ガンになるリスクが最も高い」という事実。裕福な家庭の子供たちに多かったのだ。

その後、ネズミの研究で「タンパク質はガンの成長を促進する」と発見。コリン氏が異端者への道を歩むスタートとなった。

食事に含まれるタンパク質は、ガンに及ぼす影響があまりにも強いためか、タンパク質の摂取量を変えるだけで、ガンの増殖を「ON」にしたり「OFF」にしたりすることが出来た

「絶えずガンの発生・増殖を強力に促進させるものの存在」それは「カゼイン」だった。牛乳のタンパク質の87%を構成しているもので、ガン形成・増殖のどの過程でも作用していた

大量に摂取してもガンを形成・増殖させない安全なタンパク質は、小麦や大豆などの植物性のタンパク質だった

コリン氏は人間の「食習慣」「ライフスタイル」「病気」に関して壮大な調査研究をした。これは「チャイナ・スタディ」と呼ばれるもので、中国の65郡、130ヵ村に住む6500人を調査し、「異なった食習慣」「ライフスタイル」「病気のパターン」を調査研究したもの。これにより分かったことは

動物性食品を最も多く食べていた人たちは、最も多く慢性の病気を発症していた。植物性食品を最も多く食べていた人たちは、健康で慢性の病気から逃れる傾向にあった
ということ。

プラントベース(植物性食品中心)のホールフード(全体、丸ごと)が最良、と結論付けたようだ。

乳ガンに関しての記述もいろいろある。
・動物性食品の摂取量が増えると乳ガンも増加する
・脂肪摂取量が多いことは血中コレステロール値が高いことと関係しており、この2つの要素は女性ホルモンレベルが高いこととともに、乳ガンが多いことや、早い初潮年齢と関係している

さて、本のタイトル「葬られた・・・」であるが、この真実がなぜまっすぐに世の中に出て行かなかったのか、ということに関しては、中巻、下巻で詳しく述べられているようだ。

酪農家の家に生まれ、牛乳と肉を大量摂取して育ったコリン氏。自身の研究により導き出された真実から、自らの人生をどのように変えて行ったのか。まだまだ興味は尽きない。