手術が終わり麻酔から覚めて病室に戻って来た。少ししてから、スマホに着信があった。
当然、出られるワケがない。
パート先の店長からだった。
何だろう、こんな時に。
翌日、オシッコの管が抜けて、自力歩行の許可が出てからLINEした。
すると、「会社の社労士の先生から昨日連絡があって、雇用関係の書類をrosaさんの自宅宛てに送ったとの事です。届いたら中身を確認して対応してください。」とのこと。
15年半働いて来て、雇用関係の書類が自宅に送られるなんて、初めての経験である。
とっさに頭に浮かんだのは、「雇い止め」「解雇」など、マイナスな事ばかり。
数日前、店長と重役が「病気を持ってる人を採用したら、後々大変だから。」などと話してる所を通りがかりに聞いてしまったばかりだった。
店長は、直接言いにくくて、こんなタイミングであっさり伝えようとしたのでは?などと勘繰ってしまう。
どうしよう。。。
乳がんの治療費がガンガン掛かってて、これからさらに高額な薬の服用も始まりそうなのに。
今、こんな状況で仕事を失ったら。
パートとはいえ、15年半も日々の活動としてやって来た事がなくなるかも?というショックは大きかった。
夫に、毎日郵便物が届いてないか見てもらったが、これがなかなか届かない。普通、翌々日には届きそうなものなのに。
6日目にようやく届いた。
中を開けて見た夫が、
「60才越えてからの雇用継続手続きについて、だって。職安に提出するために必要な書類があるらしいよ。」
えっ?雇用継続手続き?なぁーんだ、そんな事か。一気に力が抜けた。
私はまだまだ働きたいんだなぁ、と自分の心を見つめ直す機会になった。