パート先ではお客様から怒られ、家では夫から些細なことで怒られ、と怒られ続きでさすがにシュンとなった私。
思わず手に取って、藁にもすがる思いで読んでみた。
裏表紙には、「キレる人やキレる自分に振り回されず、キレ上手で賢く生きる!」とあった。
第五章が面白かった。
Don't be nice! "いい人になるな"
中野信子さんがヨーロッパの研究所に赴任していた時、アルジェリア出身で結構なキレキャラの同僚から言われた言葉なのだそうだ。「あなたはもっと怒った方がいいよ」と何度も言われた、とか。
空気を読んで自分の意見を言わず、その結果、人の言いなりになってしまう性格を見透かして忠告してくれた、とのこと。
戦略的にキレるスキルも大切。気持ちはキレても言葉でキレてはいけない。ユーモアで切り返す。自分自身と相手との間に線引きする。
「"キレる"という問題を語るとき、多くの人はこれをメンタルの問題だと考えるが、実は"日本語力"の問題なのではないか?」と書かれていて、ハッとした。
議論が苦手な日本人は、「論破する」という場合も「人を論破する」という持って行き方をする。本当は、問題について論破するべきなのに。
コミュニケーション力や人間力などと言われることがあるが、単純に"日本語の運用力"なのでは?と問題提起されていて、たしかに....と思い当たる点が色々あった。
会話、話し言葉の勉強不足、言い返し方、切り返し方。「誰も損をしないキレ方は大きな武器」、そのとおりである。
うちの夫は、自分で納得できない時にいろいろ議論をふっかけて来る方だが、私が感情的にキレると、「そういうことを言ってるんじゃないんだ!」と、分かってもらえなくて、さらにキレる。
その割にはキレた自分に反省するのか、ショボーンとなって仲直りする。ケンカする割には、仲直りが上手い。そんなこんなで平和な日常に戻って行く。
上手い言い返し方、自分を守る上手なキレ方、ちょっと研究してみようと思う。