うちの息子たち(30才と31才)は一才違いの年子。
なので、子育ては超短期集中型でいつも大忙しだった。
可愛くて可愛くてたまらず、(この子たちが独立して親元を離れる時が来るなんて、考えられない。私はきっとどうして良いか分からず、もぬけの殻になってしまいそう。)と、その時が来るのを怖れていたが、巣立ってしまえば意外に大丈夫だった。
一緒に住んでいた頃には、それなりに世話も焼いていたのに、自分の目の前から見えなくなってしまうと、さほど気にならなかったのだ。自分でも意外だった。
夫は気になるようである。意外に構ったり構われたりされたい方なのか。男親と息子というのも、ちょっと微妙な関係なんだな、と思う。
NHKの朝ドラ「舞いあがれ」を見ていると、お父ちゃん(高橋克典)とお兄ちゃん(横山裕)がなかなか分かり合えず、対立している様子が随所に出てくる。
特に、お兄ちゃんが大学在学中から株の売買を始めて、資本家として有名になったあたりから、会えば言い合いになり、親子喧嘩。
お父ちゃんは、秘かにお兄ちゃんの活躍を喜んでいたのに、それを伝えることもなく急死してしまった。(後でちゃんと伝わったから良しとしよう。)
ドラマのお兄ちゃんほどのすごい経歴ではないけれど、うちの長男と似ている部分もあり、「分かる〜。」と、母親目線で見てしまう。
かなり前、TBSの情熱大陸で、何かのコンクールで受賞した日本人男性ピアニスト(名前忘れました)を取り上げいてたことがあり、そこでもピアニストの父親(一般サラリーマン)が「男がピアニストとして食っていくなんて！」と猛反対していて、微妙な関係だった。
こういうの、よくある話なんだろうな、と思う。
数日前の夜。
「この頃、長男が全然連絡をよこさないな！どういうことだ。もう3年も顔を合わせてないぞ。」と夫が怒り始めた。電話をしてみたら、通話が出来ないモードになってるらしい。
「今の若い人にはLINEした方がいいのよ。」と、私がLINEしてみたら返信が来て、「仕事は忙しい時期が終わったところなんだけど、早速次のことを考えて、今仕事でベトナムに来ている。電話は6日以降なら、掛けてくれれば話が出来るよ。」とのこと。
夫は怒った。「掛けてくれ、だと。ふざけるな！もういい。寝る。」と、怒って寝室へ。
「兄ちゃん、ベトナムにいるんだ。すごいな〜。」と次男。
「ベトナムコーヒー飲み過ぎて、カフェイン中毒になったみたいで具合が悪い。ベトナムコーヒーって、日本で飲むのの2倍量くらいのカフェインらしいね。」
「そりゃ大変だ。水を少しずつたくさん飲んで、早く体外に出した方が良いよ。」
「ああ、そうしてる。今日は早く寝て、明日も具合悪かったら病院へ行くわ。」
長男と次男は仲が良くて、しばらくLINEのやりとりが続いていた。翌朝には、「昨夜はお騒がせしました。二日酔い明けの朝みたいな体調だけど、病院に行かなくても良いくらいに回復しました。」と、長男から来ていた。
夫は自分に構ってもらえなくて不満がたまり、この所些細なことで怒ってばかり。
私はやたらと怒られてばっかり。
自分の好きなことでちゃんとやっていけてるなら、それで十分なのだと私は思う。
親もちゃんと自分のやりたいことをやろう。
