日本海側は連日の大雪で被害が続出。丸4日間停電、という気の毒な地域もあるようだ。
私の居住地は被害こそ出ていないものの、やはり結構寒い冬。
12月半ばまではほとんど雪も降らず、いつもより暖冬なのかと思っていたが、そんな甘いものではなかった。
お出掛け好きな夫が、日課の朝散歩にも出なくなって、家に居ることが多くなった。
「こんな寒さで外を歩いたりしたら、返って体に悪そうだ。」とか何とか言っちゃって。億劫になって家の中で片付け物をしたり、ゆっくりテレビを見たり。
「今日は夕飯の買い物をしただけで終わっちゃったよ。」という日が増えた。
「体がなまるから、腹筋やストレッチを時々やってる。」とはいうものの、あまり動いていない様子。
少し前までは張り切って料理を作り、そのための買い物にスーパーをハシゴしたりもしていた。
私が仕事から帰ると、「今日はこんなものを作ってみたよ。」と、嬉しそうにご馳走してくれて、レパートリーを増やすのを楽しみにしている様子だったのだ。
それが最近では、「晩御飯のおかず、今日は何もないよ。俺はさっき適当に晩酌して、つまみも食べて、ご飯も食べたけど。」という日が増えた。
「そうなの。大丈夫よ。あるもので何か作って食べるから。」と私。まあ、仕方ない。冷蔵庫を開けて何とか作って食べていた。
☆ ☆ ☆
さて、今日はクリスマスイブである。
シニア夫婦二人、クリスマスパーティーなんてするわけではないが、さすがにさすがに少ーしはそれらしいものも買っておいたりするだろう、と思っていた。
ところが、仕事から疲れて帰宅してみると、「今日はおかずは何もないよ。あっ、サーモンの刺身はあるから、食べて。」と夫。本当にご飯のおかずは何もなかった。
豚肉はあったので野菜と一緒に炒めたが、悲しいことにまったく美味しくない豚肉だった。ハズレである。
ため息ついてサーモンの刺身を食べながら、妙にミジメな気分になった。
(やたらと料理にハマっていた夫に遠慮して、ちょっと料理を控えていたんだけど、このままではダメだわ。もっとちゃんと色々作り置きしておこう。っていうか、どうしてそうなる?私が振り回されるばっかりだよ。)
(ちゃんと料理しなかった私が悪い?でも、昼ご飯は毎日のように作っていたし、パートの仕事しながらだと、昼も夜もきっちりは無理だよな。)
(台所の使い方、備蓄のための在庫とかの買い物の仕方、主婦が二人いるみたいで、本当にやりにくい。)
(こだわりがたくさんある人だから、私のやり方とぶつかることが多くなる。こんなことなら、以前のように仕事に行ってもらえる方が楽だな。)
いろーんな思いが心に浮かんでくる。ああ、もう本当に難しい。
「多趣味なご主人だから、老後生活も退屈しないでしょうね。家にいても忙しいくらい?」なんて良く言われるが、そういう問題でもなさそう。寒くなると、嫌でも家の中で顔を突き合わせる機会が多くなるのだ。
灯油代をケチって設定温度低めの部屋で、食べ物にも恵まれなかった夜は、どうしても考え方が暗くなる。明日、暖かい部屋で陽の光を浴びて考えよう。