rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

スッピン

息子たちが小さい頃、私は普段、まったくノーメークでスッピンだった。

夏場なんて日焼けして真っ黒。トレーナーにジーンズばっかり。当時の写真を見ると自分でも「女かっ?」とツッコミを入れたくなるような出で立ちで恥ずかしい。

息子たちが幼稚園、小学校と大きくなるにつれて、私もそれなりにはお化粧したりオシャレしたりするようにはなったが、元々がそんななのでダサダサである。

パートで働くようになってびっくりしたのは、地味目に見えるような人でも「しっかりアイライン」「しっかりマスカラ」を塗っていたり、「まつげパーマ」をかけてる人もいたことだ。そこまでするのが面倒な私には驚きだった。

最近は休みの日でもメイクはする。素顔で外に出るなんて恥ずかしくて出来なくなった。まぁ、トシをとった女が素顔のままだと、顔色もくすんで、生活に疲れたオバサンそのままになるのが嫌なのだ。

さて、新人パートのOさんはスッピンである。

休憩時間にいろいろ話してみたのだが、ご主人と大学生の娘さんはオシャレで、新しい服を次々買うらしい。「私はほとんど買わないの。パーカーとジーンズでいいの。主人の仕事仲間からも、『奥さんはいつも同じ服着てるね。旦那さんはバンバン買うのに。服、買ったら?』って言われるけど、私はいいの。」とOさん。

まぁ、昔の私も相当飾り気がなかったからわかる気もするし、それは個人の主義だから仕方ない。しかし、仕事的にはファッションやブランドのことにも関心がある方がいいのだが、「まったく興味も関心もない。」とのこと。

「娘さんが好きなブランドとか、若い世代に今コレが流行ってるとか、旦那さまの好きな服のこととか、聞いたことないですか?」と聞いても、「全然知らない。」という答えが返って来た。

「すごく興味があることとか、趣味とか、やってみたいこととか、好きなことって、何かありますか?」と聞いたら、「まったく何にも興味がない。得意なことも好きなこともない。私はないないづくしなの!」と返ってきてビックリ。

Oさんは結婚以来、お姑さんとずっと同居していた。ご主人が自営業で夫婦で一緒に働いていたので、お姑さんに子育ても家事も全てやってもらったのだそうだ。お姑さんはとても優しくて良く出来た人だった。そのお姑さんが一年前に亡くなってから、Oさんは何をしても楽しくなくなったのだそうだ。

仲の悪い嫁姑の話であふれかえってる世の中においては、稀有な話だ。

「何をやっても楽しくないし、興味もわかないし、むなしいだけ。医者にもウツだねって言われたの。自分でもそう思う。」「体のあちこちが調子悪くて、休みの日はあっちの病院、こっちの病院と、検査で忙しいの。主人には病気のデパートと言われてるの。」と言うので、「なぜここでパートで働こうと応募して来たんですか?」と聞いたら、「今年は体調がいいから。」と答えが返って来た。1年ほど仕事もせずに家にこもっていて、暇にしてるのも辛くなった、と。

「うちの職場ってハタから見ると楽そうに見えると思うけど、実際は意外と忙しいんですよ。休みもあまり取れないし体力も使うし。」と私が言ったら、「そうだよね〜。」とため息。

遅番は体がキツイから、全部中番に変えてもらいたい、と店長に話したら却下されたとのこと。最初の契約どおり、遅番と中番半々で、ということになったらしい。Oさんに取ってはこれも不安要素。

店長からは「新人さんたちの教育はrosaさんにやってもらうからね。しっかり教えてあげてね。」と言われてるのだが、こういう意欲のない人にはどう接していったら良いのだろう?なかなか難問である。

他の人達には「私、この仕事いつまで持つかしら・・・。」「とりあえず、一日一日、今日も何とか持った!と積み上げて行くことにするわ。」と話していたらしい。

もう一人の大学生Hくんの方は、寡黙な青年なのだが、みんなに話しかけられると元気に受け答えするようになって来た。こちらは慣れてきた様子。バイト代を稼ぐために頑張って続けて欲しいと思う。

パートだからって甘いものではなく、「絶対、続ける」という気概がないと続けるのは難しいものなのだ。新人を育てるのって難しい。