rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

旦那の居場所

数日前、職場の飲み会があった。

もろもろの事情により参加人数9名と少なく、小さな部屋でこじんまりと飲んだ。店長が「Sさんは不倫がバレて、奥さんに携帯をへし折られたんだよ!」と爆弾投下し、イケメンSさんは爆笑しつつも「いやぁ〜、うまくやったからバレてませんよ!」と切り返していた。女性陣はドン引き。

後日、「Sさんは話を盛るからね。本当はそんなことないと思うよ。」と言っていたパート仲間もいたが、真実かどうかは不明。しかし、Sさんはイケメンの子煩悩パパで、家庭は円満な様子である。

話題の中心が夫婦関係のことになると、パート仲間Tさんがポツリと漏らした。「うちの主人、3ヵ月くらい家に帰って来なかったことがあるんです。その時は連絡も取れなくなって。3ヵ月経った頃に、ある日突然帰って来て。」

職場の飲み会でギャーギャー盛り上がっている状況で、何とも穏やかならざる話である。それって一時的な家出?一気に深刻なムードに突入。

Tさんは以前からご主人への不満を漏らしていて、間接的に私の耳にも入ってきていた。ご主人のお誕生日なのに、家族全員がスルーしておめでとうもプレゼントもなかった、なんて言ってたこともあったっけ。

「パパが帰って来て車を車庫に入れる音がすると、うちの子どもたちはみんな部屋に引っ込んでしまうんですよ。」うわぁー、それはご主人気の毒だなぁと思った。

一番下の子は小学校の低学年だが、「お母さんはなんでパパなんかと結婚しちゃったの?お金がいっぱいあったから?」と彼女に聞いて来たそうだ。「子どもって鋭いですよね。なんでわかるんだろう?ってびっくりしちゃいました。」と言っていたが、それが本心?と私もびっくり。彼女の住む地域はセレブが多い住宅地である。

「うちの次女の仲良しに、4人もシングルマザーの子がいるんですよ。」なんて話もしていて、同じ地域に住んでいるAさんが、「えっ?でもうちの地域で母子家庭ってほとんど聞いたことないわよ。うちの娘の周囲では1人くらいよ。」と驚いていた。類は友を呼ぶのだろうか?

さて、3ヵ月ぶりに突然帰って来たご主人は、綺麗に仕上げられたワイシャツを数枚持っていたそうで、「普段何もしない人なので、自分でやったわけはないと思うんです。」と、彼女は他の女性の存在を感じたようなことも話していた。真偽の程はわからず。

「『私が3人の子育てに夢中になったから寂しかったんだよね。いいんだよ、いいんだよ〜。』と言ってあげたんですけどね。」とTさん。その後は喧嘩になるようなこともなく、現在に至っているのだそうだ。

Tさんのご主人は、休日になるとテレビの前でゴロゴロしてるタイプ。仕事が激務で疲れるのだそうだ。休日に家族でドライブなんてしたこともなく、外食にも出かけない。どうしても出かけたい時は彼女が運転するのだそう。

家のことはすべて彼女にお任せ。お風呂に入る時の着替えまで全て彼女が準備する。身の回りのものも全て彼女が買い揃えてあげるのだそうだ。

これを聞いて「うわっ、大変ね!」と私とAさんとMちゃんが反応した。家の中のことにあれこれ気を配ってくれて、何でもやってくれて、自分の身の回りのことは自分で準備する。そんな夫に感謝しなくっちゃ、と思った。

人間だから、失敗も過ちもあるしお互い様である。それでも何とかしてやっていけてるのは、思いやりと感謝があるからなのかな。

旦那さまにしてみたら、妻と子供たちだけで出来上がってしまった家庭に、自分の居場所が見つけられなかったのかも知れない。自分が必死に働いて稼いで建てた家なのに。

うちの夫は単身赴任10年目だが、飲み会がない日は夜のSkypeを欠かさない。「お仕事お疲れ様。」「お疲れさま〜。」とお互いをいたわり合うようにしている。息子たちの進路など心配事はまだまだあるので、密に連絡を取り合うし、家族の中のボスとして尊重している。

「お帰りなさい」「行ってらっしゃい」も必ず顔を見て言うようにしている。部屋に入ったっきり出てこない、なんてあり得ないのだ。

あくまで自己申告の話なので現実にどうなのかはわからないが、いろいろな家庭があるんだな・・・と考えさせられた一件だった。しかし、自分が旦那さまの立場だったとしたら、家庭に居場所がないなんて耐えられないくらいに辛いことだな、と思った。