rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

ひと足先に春がきた!

長男が彼女を連れて帰って来た。

「はじめまして。」と現れたのは、ストレートのロングヘアでパッチリした瞳が印象的なスラリとした女性だった。

今どきの若い人とは思えないくらい、じっくりと人の話を聴いてくれる人である。彼女の話を聴いてる途中でも、何でも自分の話に持って行ってしまう長男なのに、「面白ーい、面白ーい!」と、どんな話も面白がってくれた。いつもこうなんだろうなぁ。あぁ、申し訳ない。

最近、仕事関係で出会う人たちが、とにかく自分のことばかり喋りまくる人が多くて閉口していたのだ。オチのない話がドンドン展開していく。女性というのは大方そんなものだろう、と思っていた。

それだけに、じっくり聴いてくれる彼女の姿勢は、家族みんなに好印象を与えた。

おとなしそうだけど実は芯が強くて、職業の方もフリーランス。自分で契約を取って仕事を引き受けている。ちなみにご実家のご両親ともに自営業。長男の仕事に理解があるのは、そんな所からも来ているのだろうか。

スレンダーに見えるが、高校まで陸上部で活躍していただけあって体力もある。以前、長男が事務所に借りていた所を引っ越しした時は、軽トラを運転して家具などを運んでくれたそうだ。

付き合って1年2ヵ月。彼女のほうが少し年上なのでお互いに結婚を意識しての交際なのだ。そのためにも、まずは長男が大学を卒業して、仕事の面で安定しないといけない。

「彼女、実家のことは詳しく話したがらないんだよ。もしかして、お父さんが怖い人なんじゃないかと思うんだけど。でも、近いうちにちゃんと挨拶に行ってくる。」と長男。彼女の実家は北陸なので遠いのだ。

「3日に一度くらい、携帯電話がなくなったとか、ハンコがなくなったとか、私の所に電話が掛かって来るんです。」「毎週末、部屋の掃除はしてるんですけど、翌週行くと、泥棒でも入ったの?とびっくりするくらい散らかってて(苦笑)。」と、彼女から聞かされて、家族一同、「申し訳ないです(汗)。」と頭を下げた。本当に。相変わらずな長男。

それでも、さほど嫌がるわけでもなく、「そうなんですか。昔から、好きなことと嫌いなこと、得意なことと不得意なことがハッキリしている子だったんですね。」と受け入れてくれている。懐が広いのだ。

私も夫も二男も、彼女さんのことが大好きになった。「こんな時はお寿司の出前でも取ろうよ。」と夫が言うので、近所のお寿司屋さんに出前してもらった。

昼食後、用事がある彼女は一足先に東京に帰り、長男は我が家で一泊。本当に久方ぶり(一年半くらい)に家族水入らずで、将来のこと、仕事のことなど、じっくりと話し合った。

「いい人だね!◯◯にはもったいないよ。◯◯だけだと、部屋の片付けも出来ないし、いろんな手続きとか身の回りのこととか心配だけど、彼女が近くでサポートしてくれるなら安心だな。でも、元々は他人なんだから、何もかも頼りすぎるのは申し訳ないことなんだよ。」と夫。

長男は普通の人が出来ないようなことをやってしまう、バイタリティーや行動力はあるのだが、生活能力は著しく低いのだ。それを夫も私も二男も心配している。彼女も心配している。みんなに心配してもらえるなんて、なんて得な人だろう、と思う。

長男のような生き方もあるんだな。全部、何も無い所から、自分で道を作って登って行きたい人なのだ。一緒に生きていくなら彼女のような人が良い。彼女も、長男のような生き方を面白いと思うようだ。

後は、育った家庭環境の違いをどうやって乗り越えて行くか。

私は、夫の実家の雰囲気は大好きだった。北海道なので自然体でざっくばらん。よそ者に優しい人ばかりで、嫌な思いはほとんどしたことがなかった。むしろ、実家の環境より自分に合ってるとも思える。

後のことは本人たちに任せるしかないな、と思う。本格的に結婚の話をするのはまだ先だけど、我が家には一足先に春が来た!彼女さんに心から感謝したいと思う。ありがとう♪