rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

積もる話があり過ぎて(2)

先輩たちに会って一番驚いたのは、Oさんが激痩せしていたことだった。もともとふっくらとした体型だったのに別人のように痩せて、「どうしたの?」と思わず聞いてしまった。

「ダイエットもしていないのに5kg単位で減って、最終的には20kg減ったの。Ⅰ型糖尿病で膵臓がまったく機能していなくて、劇症型というものらしいんだけど。」とOさん。この日も食前に血糖値を測り、薬を飲み、注射を打っていた。

Ⅰ型糖尿病劇症型

パートで働いていた頃、背中が痛くて辛くて、近くの整骨院に通院していたのだそうだ。しかしまったく改善されず、腰の方まで痛くなってきた。しかも、下を向いているだけで気持ち悪くて、食欲もなくなってきた。「内臓のほうに原因があるのかも知れませんよ。」と整体師さんに言われ、近くのクリニックで血液検査などを受けた。

すると、数日後にクリニックから、「すぐに来てください。」と呼び出しが。行くとお医者さんから、「血糖値が600を超えている!普通の人の3倍の数値だよ。糖尿病性の昏睡になってもおかしくないレベルだ。紹介状を持って今すぐ大きな病院に行きなさい!」と言われ、その日のうちに受診して、そのまま入院になったとのこと。

生活習慣が原因のⅡ型糖尿病とは違い、Ⅰ型糖尿病の場合は遺伝子的な原因があるらしい。小児糖尿病がそれに当たり、小児の場合は難病指定されているが、大人はそうではないとのこと。「遺伝子的に持っていたが、奇跡的に50を過ぎるまで発症しなかったんだね。」と言われたそうだ。

「治るんですか?」と聞くと、「いや、治らない。注射と服薬をしないと死んじゃうよ。膵臓移植という手もあるが、どうしますか?」と医者に言われたそうだ。

膵臓移植が難しいというのは知っていたし、移植後の免疫抑制剤やらの治療も大変そうである。「いえ、私はいいです。死ぬようなことがあったら、その時はその時で。」とOさんは答えたそうだ。

「rosaちゃんも乳がん、大変だったね。うちの姑さんは乳がんが転移して脳腫瘍で亡くなったの。乳がん手術の時は、脇のリンパにもたくさん転移していたのよ。だから、乳がんだったって聞いた時、rosaちゃん、大丈夫かな?ってすごく心配したのよ。」とOさん。いやいや、Oさんの方がずっと深刻ですから。

Oさんは更年期まっただ中。調子が悪くて婦人科に行ったら子宮筋腫が見つかり(5cm)、手術したそうだ。「糖尿病で入院して、退院したと思ったら、今度は子宮筋腫の手術だったの。嫌になったわ。」と語っていた。

Hさんは、「私は至って健康。血圧は高いけどね。45、6才で閉経したけど更年期は何ともなかったよ。その頃、塩釜さふらん湯の工場で働いていて、知らないうちにさふらんの粉を吸っていたのかも。」と言っていた。“塩釜さふらん湯”は大鵬薬品が販売している生薬で、更年期症状の緩和効果があるらしい。他のパートさんたちも更年期は軽かったそうだ。

塩釜さふらん湯

「体はまったく健康なんだけど、これ見て。ヘバーデン結節というやつなのよ。」とHさんは両手を見せてくれた。指の第一関節が変形していて、膨らんでいるところがあった。

ヘバーデン結節

「ヘバーデン結節になっても、固まってしまうと痛くもないらしいんだけど、私の場合は水がたまって腫れて、痛くて痛くて。辛かったわ。専門の病院を紹介してもらって、指先の手術をしたの。」と、その時の写真も見せてくれた。

私は母親が重度のリウマチだったので、手の変形や足の変形も見てきたが、ヘバーデン結節という病気は知らなかった。原因不明なのだそうだ。仕事で50代以降の女性客と接していて、意外に指が変形している人も多いな、と思っていたのだが。

50代になると、みんないろいろ病気もするんだな。私は病気の話題は嫌いじゃないので、ついつい首を突っ込んでしまう。

ガンじゃなくても、“命”というものを意識する病気はいろいろあるのだ。