rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

膵臓がんに負けないで!

朝、出勤すると店長が話し掛けてきた。

「今日、Iマネージャーがうちの店に来るんだけど、なんかrosaさんと話がしたい、って言ってたよ。息子さんの受験のことで、前に話したことがあったんだって?」
「はい。マネージャーの3番目のお子さんがすごく優秀で、自分は高卒で何もわからないから、大学入試のことをいろいろ教えてほしいと言われて。ところで、息子さんの受験はどうだったんでしょう?」
「合格したってよ。京都大学の工学部。」

すっごーーーい!!やはりただ者ではなかったのだ。マネージャーもすごく喜んでいるだろうな。それにしても、本部のおエラさんなのに、私のようなただのパートのおばさんにちゃんと挨拶しなきゃなんて、とっても律儀な方である。

「みんなにも言っておくけど、マネージャーは抗がん剤やってて頭のてっぺんの方が薄くなってるし、かなり痩せてるから。驚かないように。」と店長。そんな大変な体調でありながら、自分の仕事は休みの日なのに、わざわざ来てくださるのだ。

昨日、マネージャーのことをブログに書いたばっかりなので、(もしかして読まれた?)なんて思っちゃうくらいのタイミングだった。そんなわけないのだ。

とっても多忙な一日がもう少しで終わり、という頃にマネージャーはやって来た。

「息子さん、おめでとうございます!京都大学工学部なんて本当にすごいですね!!」
「いやぁ。うちのヤツが頑張ってくれて。どこもお母さんたちの頑張りだよね。私なんか、ぼーっとしてたよ。私が入院している間に息子は頑張っていたみたいで。」

マネージャー、とっても嬉しそうだった。現役で京都大学合格なんて・・・快挙というか、天才だ!

私の周りにはなぜか、“親は普通なんだけど子供は頑張った”という人が結構いる。次男の同級生で昨年、京都大学工学部に現役で合格した子もいるし、長男の同級生や友人で一浪して東大に合格した子もいる。お母さんは教育ママタイプじゃなくて、わりとおとなしめな人で、普通にスーパーでパートで働いていたり。高卒だったり。東大に合格した女の子は、「うちは私以外はみんな普通なの。父も母も他の兄弟たちも。」と語っていたそうだ。意外といるものである。

仕事が終わってパート女子3人で休憩室で一服していたら(私は煙草は吸わないけど他の人たちは吸うので)、マネージャーがやって来て自分の今の病状などを話し始めた。

膵臓がんらしい。手術で切除されて、膵臓は3分の1に、胃も3分の1になり、胆嚢は全部取られて、十二指腸も全部取られた。胃から直接小腸に繋げられているのだそう。「人間の体ってすごいね。そうやって切ったり繋げたりしても、ちゃんと体がそれを覚えて機能するようになってるらしいよ。」とのこと。お腹にかなり大きな傷跡があり、今でもまだ内側が痛かったり感覚のない所もあるとか。

手術後1ヵ月入院して1ヵ月リハビリをして、ようやく仕事に復帰した。大変辛かったそうで、「入院中、オレこのまま死ぬのかな、死にたくないな、と思ったよ。」と語っていた。

かなり痩せて足もものすごく細くなり、普通にしているのもしんどいのだそうだ。だけど、瞳はキラキラと輝いていて表情はとても穏やかだったので、想像していたよりはずっとお元気そうでほっとした。

「息子さん、京都に行っちゃったら寂しくなりますね。」と言ったら、「いやいや〜。」なんて言っていたけど。かわいい息子さんのためにも、治療が奏功して元気になられますように、と祈らずにはいられない。