rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

ハーセプチン10回目

ハーセプチン10回目は治療の折り返し地点のため、1泊入院するようにとのことで行ってきた。前回撮ったCT(単純)検査の結果も教えてくれるとのこと。今回は循環器内科の検査もあり、あっち行ったりこっち行ったり。

入院してすぐに看護師さんとの面談→血管のルート確保と血液検査→レントゲン撮影→心電図→昼食→ハーセプチン点滴→心エコー→循環器内科受診

ここまでで午後3時半過ぎくらい。レントゲンの結果、肺その他は異常なし。心電図も心エコーも異常なし。以前の検査では不整脈で引っ掛かったが、今回は全然大丈夫とのことでほっとした。

あとは乳腺外科のほうだけだ、と待っていたら、「ドクターは外来が終わってから病棟に上がってくるので、夜になると思いますよ。」とナースさん。うーん、長い長い待ち時間。ハーセプチン治療に入ってからは診察がなくなったので、主治医にお会いするのはなんと7ヵ月ぶり!忘れられちゃいそうだ。

夜7時半頃、何気なくテレビを見ていたら、NHKEテレで乳腺外科医の女医さんの仕事ぶりを取り上げていた。乳がんの手術の現場や、傷跡が目立たない縫合の仕方を練習しているところや、マンモグラフィー読影を勉強しているところなど、とっても興味深かった。
乳腺外科医・西田美和さん

その番組が終わった頃(8時少し前)、ドクターが病室にやって来られた。
「どうですか?えーっと今回は・・・。」
ドクター、ポケットから紙を取り出して見ようとしている。そりゃそうだよね。毎日毎日、すごい人数の患者に接してるわけで、どの人がどのタイプで今何の治療をしていたか、なんてなかなか把握出来ないに違いない。

「あの、前回撮ったCTの検査結果をまだ聞いてなかったのですが。」
「ああー、CTは何もなかったですよ。今日の循環器内科の検査はどうでしたか?」
「異常なしでした。」
「そうですか。良かったですね。具合が悪い所とかありますか?」
「いえ、ないです。大丈夫です。」

すっごく待ったわりには、話は一瞬で終わり。何の問題もないのだからこんなものかな。最後にドクターがニカーッと笑ったら、歯が抜けてる(?)のが見えた。声もすごくかすれていて、お疲れなご様子。

結果論だけど、1泊入院じゃなくてもいいような気がする。検査と循環器内科受診は夕方には終わっていたのだし、CTの結果は一瞬聞いて終わりなのだから。まぁ、異常なしだから言えることなのかも知れないけど。

しばらく診察もなしなので、途中経過で顔を見せておくことも大切なのだろうな。どこもナンともないってことは、喜ばしいことなのだ。

今朝、ドクター2人が病棟を回っていた。「どうですか?」「変わりないです。」今朝も一言で終了。そんなものだよね。

☆   ☆   ☆

今回の病室は静かな人たちばかりだった。カーテンをシャッと閉めてて、あまり立ち入って欲しくない風な感じが漂っていた。病室内で世間話が盛り上がることもなかった。私も、検査であちこち行っていたので、声を掛けるタイミングをすっかり逃してしまった。

抗がん剤治療で1泊入院の時は、よくもまぁあれだけ色んな方と話したものだ、と思う。抗がん剤治療中の人は、お互いに話したくなるものなのかな?

今回、向かいのベッドの方は、看護師さんに車椅子にのせてもらっていた。夕方には病院からどこかへ治療に出かけ、夜戻ってきた。ドクターと話しているのがちらっと聞こえて、「脳のCTが・・・」「ろれつが回らなくて、口が渇いてしゃべりにくい。」などと言っていたので、もしかしたら脳転移なのだろうか?と思った。でも、誰も病状について聞いたりはしていなかった。

自分は今とっても元気で、全然想像出来ないことではあるが、癌の治療の現実はかなり厳しいものがあるのだと思う。そういう厳しさに日々直面している、ドクターやナースのご苦労に感謝の念を捧げたい。