rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

ハーセプチン6回目

ハーセプチン投与のため病院へ。

今日も5人部屋。「日帰りですけどよろしくお願いします。」と挨拶すると、向かいのベッドの方が、「日帰りということはハーセプチン?」といろいろ話し掛けてくれた。

「私はね、手術から1年9ヵ月で再発したの。術前に1年半もかけて抗がん剤やって、術後はホルモン療法をしていたんだけど。あ、でも、もともと初発の時から転移もあってね。骨転移。なんか痛いなと思っていたら、腕が折れてた。CT検査で今度は肺にも転移してるのが見つかって。この病気、病院通いが長いよね。いつまで続くのか・・・。」

「術前抗がん剤で、FECを8クール、その後タキソテールを4クール、ゼローダやってナベルビンやって。私はFECは全然何ともなかったの。タキソテールが一番辛くて、バスのステップも上れないほど辛かった。再発がわかって、どうする?ってドクターに聞かれた時、また抗がん剤で辛い思いしたり、ハゲるのは嫌だ!って言ったら、『意味わかんない。』って言われちゃったわ(笑)。で、今はTS-1を飲んでるから脱毛もしてない。でもね、経口の抗がん剤でも副作用はなかなか辛いよ〜。ラクじゃないわ。」

明るくカラカラとお話される方だけど、しこりは触診で9cmと言われ、抗がん剤をいろいろ試したのになかなか縮小せず、手術で摘出したら8.8cmだったそうだ。細胞の中は壊死していたとのこと。1年半もがんばったのに効果はなく、再発してなのかはっきりは聞けなかったが、乳房両側とも全摘したのだそうだ。

「いろんな人がいるわよ。15年目に再発した方も、19年目に再発した方もいたわ。」

私の頭を見て、「抗がん剤もやられたそうなのに、もうずい分伸びてるのね。」と言われたので、「これ、ウィッグですよ。」と言うと、「あら、すごく自然。全然わからなかったわ〜。」と驚かれた。これは嬉しい♪お世辞じゃないものね。

何度も入院されてるので、乳癌の友達が大勢いる様子。そこへ、「今日、外来診察日だったの〜。お見舞いに来たよ。」と、彼女のお友達が病室に来た。

「もう、撃沈よ〜〜。思ったことの半分もドクターに言えない。体のあちこちが痛くて辛い、と訴えたら、いきなり『ノルバやめる?』ときた。いきなりよ。鼻血がよく出る、と言ったら、『耳鼻科で焼いてもらえばいいよ。』だよ〜。なんかダメだわ私。撃沈しちゃったよ。」と沈み込んでるお友達はホルモン療法中。よく喋る方なのに、なぜドクターには言えなくなるのかな?(私と同じ主治医だけど)

すると向かいのベッドの方は、「そんなことで撃沈してないで、ちゃんと言わなきゃダメよ。」と話始めた。

「私も友達に言われたの。『一度は死をも覚悟したんでしょ?そんなことで一喜一憂したり沈み込んでてどうするの?もう、なるようにしかならないのよ。』って。彼女は再発・転移してるのに、いつもすごく明るいのよ。気持ちの浮き沈みに振り回されないようにして、楽しまないと!」

おおっ。なんという深い言葉。二人は放射線の病院が一緒らしく、そこの主治医の先生がとっても優しくて親身で感動した、という話で盛り上がっていた。患者はみんな、優しく丁寧に親身になって話を聞いてくれる先生が好きなんだろうな。だけど、激混みの外科外来ではなかなかそれは難しいことなのかも。外科の主治医に癒しまで求めても難しいような気もするなぁ。

再発・転移の治療の難しさもなんとなく感じた。そして、乳癌という一つのカテゴリの中だと、自分と相手の方の重症度の違いのようなものもわかってしまうので、話をする上でも気を遣う。

途中で投げ出すことなく、ホルモン治療とハーセプチン投与を最後まで続けていけたらいいな、と思う。今回はゾラデックス注射もありだった。(ゾラは6週に1度)ハーセプチン単独の時よりも、だるくて眠い。ゾワゾワーっと良く効いてるような感じがした。

病院滞在時間は約3時間。今日もハーセプチン仲間とは知り合えなかった。