rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

癌友とランチ♪

乳がん手術入院の時に知り合ったSさんから、お誘いメールが届いた。

Sさんはパッチワークを習っていて、その先生のご自宅で作品展示会があり、自分の作品も出品するとのこと。

パッチワークは私も子供たちの幼稚園時代に習っていたことがあるので、喜んで見せていただくことにした。

“癌友”という言葉は好きじゃないけど、乳がんになってからのお友達だ。私の周りには乳がんの人はいなくて、入院して初めて、ごく近所に1歳年下の乳がん患者Sさんがいることを知ったのだ。最初は二人で手を取り合って喜んだ。

抗がん剤治療中に待合室でバッタリ会って、「うちに遊びに来てね。」と言い合ったものの、なかなかスケジュールが合わず実現出来なかった。

乳がん学会の時の講演会に誘われたり、癌友4人のランチに誘われたりしたけど、参加出来ず。今日はたまたま仕事休みだった。

作品展示会は夢のように美しくて、思い切りパッチワークを堪能出来て素晴らしかった。だけど、私はやっぱりSさんとのおしゃべりの方が楽しかったな。

Sさんは“硬癌”だったので、手術後、「すぐにでも抗がん剤治療をしましょう。」と言われて非常にショックだったと言っていた。FEC→タキソテール→放射線治療→ホルモン療法とやってきた。人によって治療の順番なども本当に様々なようだ。

「前髪がなかなか伸びないのよ〜。モンチッチみたいで。」と、脱ヅラの悩みも同じ程度のよう。

彼女のお母さんも乳がんだったのだそうだ。しこりは7cmくらいになっていて、リンパ節転移もあり、抗がん剤治療も経験したが、3年以上経った今は元気に仕事もしているとのこと。

「うちの母はもともと牛乳は全然飲まないし、肉も食べないの。チーズもバターも食べないのよ。それなのに乳がんになったの。」と聞いて、えーっ、とびっくり。

今日は思いっきり遠慮なく、心の内をさらけ出してよく喋った。

二人とも同じ時期に抗がん剤を経験して、ツルっぱげにもなり、副作用に苦しみ、時には自分の行く末を案じて落ち込むこともあり、と、気持ちが手に取るようにわかるのだ。

こういう友達って、とてもありがたいと思う。

「私の知ってる患者さんで亡くなった方も1人いるの。すごく元気な人で50代くらいだったんだけど。あとね、鬱になっちゃって、あちこちに泣きながら電話してくる人もいるの。そんな時、何て声掛けていいのかわからなくなるわ。」と言っていた。

明るくて楽しいSさんでも、死を意識して落ち込むことがあるのだという。そうだよな、乳がんという病気はあなどれないのだ。

「この1年、本当に密度の濃い1年だったよね。3年にも5年にも匹敵するような。」という言葉に深く頷いた。

ハンバーグランチを食べ終わって店を出る頃、Sさんの携帯が鳴った。「Kさんがお友達と2人でこれから来るって。明日の予定だったんだけどね。」と、またまたパッチワーク教室まで行かなくてはいけなくなったよう。私は「Kさんとはまた今度にするね。」と言ってSさんと別れた。

今度はSさんを我が家に呼んでまたお喋りしよう。あーっ、掃除と片付けしなくちゃ(汗)。