rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

乳がんと悪性度

乳がん手術後の病理検査結果で私の癌は、核グレード3、組織学的悪性度3、(どちらも三段階中の3)という非常に悪性度の高いものだった。マンモグラフィを撮って“石灰化”で見つかった“コメド型”。“コメド型”というのも悪性度が高いものらしい。

太針生検で組織を調べた時にドクターがぽつりと、「核異型度が高いんだ。」とつぶやいていたのを私は聞き漏らさなかった。つまり、正常細胞に比べてハチャメチャに分裂した、顔つきの悪いヤツということ。

HER2陽性ということがわかり説明を受けた時に、「HER2タイプだと悪性度も高くなるんですか?」とドクターに聞いてみたが、明確に答えてはもらえなかったので、(変なこと聞いちゃったのかな。)などと思っていた。

それにしても、「悪性度3」という人は意外に少ないようでもある。入院中に知り合った人たちの病理検査結果を見せてもらったり聞いた話でも、腫瘍の数が多くて乳房内に広がっていて全摘になったり、リンパ節に転移していても、悪性度2とか1とかの人が多いのだ。ブログに病理検査結果を載せてる方を探して調べてみても、悪性度3の人は少ないように思える。腫瘍が大きくてステージⅡとかⅢでも悪性度は1とか2なのだ。

以前、再発して治療を続けていたのに転移して亡くなられた方のブログを読んだ。「私の癌は顔つきが良くておとなしいタイプと言われていたのに!予後良好と言われていたのに!なぜ再発したの?」と、叫ぶように書かれていた。そういう場合もあるのだ。なんだか、乳がんって矛盾だらけじゃないか?すごーく疑問を感じていた。

悪性度について調べてみた。

病理学的悪性度分類
 病理診断では、採取した細胞を顕微鏡で観察し、がん細胞であるかどうか、がん細胞の場合は悪性度(「顔つき」という表現も使われます)を評価します。

 がん細胞の悪性度はグレードとも呼ばれます。グレード1は低悪性度、グレード2は中等度悪性度、グレード3は高悪性度と分類されます。ただし、グレード3のがん細胞は増殖が早いので抗がん剤がよく効きます(抗がん剤は増殖の盛んな細胞に効きやすくできています)。加えて、分子標的薬のトラスツズマブの標的分子(HER2)が発現していることが多く、トラスツズマブもよく効きます。そのため、トラスツズマブが広く使われるようになった現在、グレード3だから予後が悪いとは一概に判断できなくなっています。

乳がん百科より引用させていただきました。
一般的には、ホルモン感受性が高い=抗がん剤はあまり効かない というようなことが多いらしいが、私の場合はホルモン剤もよく効く、抗がん剤もよく効く、ハーセプチンもよく効く、ということなのかな?トリプルポジティブって珍しいらしい。

乳がんの悪性度を決定する重要な核グレード

同一の広がりの程度の乳がんでも、長期の無再発期間を得る物や短期間に全身に広がりを行う乳がんがあります。この違いを癌細胞の悪性度で判断します。つまり、同一の広がりの程度で予後や転移様式の違い、治療に対する反応性を生じる癌の特性を意味致します。

 病理学的悪性度分類がグレード分類で、癌細胞の分化度、異型度を表すものです。核グレード分類が推奨されて、これで判断する事が殆どです。臨床病期(Stage分類)やリンパ節転移の程度とは独立した予後因子です。
核グレード1(悪性度が低い):癌細胞核の大きさや形が均一で核分裂が乏しいもの。
核グレード3(悪性度が高い):癌細胞の大きさ、形ともに多形性を示し、核分裂像多数のもの。
核グレード2:上記の中間のもの。
このグレードは腋窩リンパ節転移のない場合の術後化学療法決定に不可欠な情報の一つとされています。腋窩リンパ節転移のない場合は核グレード1,2,3の5年健存率は98%,97%,81%です。また、5年以降の晩期再発はグレード2に多いとされてます。

 非浸潤癌成分が低異型度(悪性度が低い)の例は浸潤癌もグレード1〜2である場合が多く、逆に非浸潤癌成分が高異型度(悪性度が高い)の例は浸潤癌もグレード3であり、乳癌は発生時ないし発生後ごく初期の時点で遺伝子染色体の蓄積の枠組みや悪性度の枠が決まっています。つまり、乳癌は最初から悪性度や予後が決定しているのです。小さな早期癌でも死亡する事があるのはこの理由です。

 患者様は臨床病期(Stage分類)で予後を判断される方が多いと思いますが、乳癌はどちらかと言えば、この核グレードで予後が分かると言える重要なものです。術後にこの核グレードを知る事により、治療法を決定される事が一番大切です。

ベルーガクリニックより引用させていただきました。ちょっと、いや大いにショックだわ〜。ハーセプチンがあるのがせめてもの救いなのかな。

Ⅰ期で早期だからといって、リンパ節に転移していないからといって、それだけでは決して安心出来ないのだ。悪性度3で元気に長生きしている人の話を聞きたいなぁ〜。