rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

カリスマには哲学がある

次男が通っている予備校はカリスマ講師の宝庫らしい。

予備校の講師という職業は、結果を出すことが求められるし、生徒の人生にも深く関わってくるので、厳しい職業であることは間違いない。モチベーションを維持しながらの1年間の長丁場である。

次男がとりわけ「この先生はすごい!」と思ったのは漢文の先生だそうだ。授業内容をすべてきっちりと頭に入れて、どんな質問が飛んできても、完璧にきっちりと答えて説明出来る。テキストの一語一句もらさずに頭に入っているのだそうだ。

そして凝りに凝ったジョークを放ち、何気なく話してくれる世間話が面白いとか。
「世間では就職難とか、仕事がないとか言っていますが、いいですか、本当に仕事が出来る人のところには、仕事がドンドン集まってきます。世の中に出てみると、本当に仕事が出来る人は20人に1人くらい。それ以外の人はただ作業をしているだけ。」
「私だってそんなに頭がいいわけじゃない。だけど、かなり努力はしてます。」

厳しく自己管理出来る人だからこそ、の授業展開なのでしょう。予備校生に人生哲学まで教えてくれる。勉強も大事だけど社会人としての人生はもっともっと大切だから。

別の国語の先生は、メディア論の授業で、「メディアというのは一方的で、大衆に気付かれないように巧みに情報操作している。新聞の社説なども、中立の立場で書かれているようでいて、実は書き手の思想が巧妙に織り込まれていることもある。真実は何か、ということを常に意識して、自分で気づくようにしていないと、知らずにコントロールされてしまうこともある。真実がどこにあるのか、ちゃんと考えられる人間になりなさい。」と、語られたとのこと。

原発問題もしかり。日本人は失敗を隠蔽したがる民族だし、ネットの書き込みだって実は監視されてるような部分もあるのだ。私も真実が知りたい。

予備校で質の高い講師陣に、人生哲学まで教えてもらえるなんて。羨ましい限りである。

次男が通った高校には、ケ○ゾー先生という名物先生がいた。数学の先生である。70才を過ぎても教師を続けているのは、私立高校とはいえ珍しいと思う。

生徒の名前は初対面ですぐに覚え、しかも1度覚えたら忘れない。過去の生徒も全て記憶しているらしい。朝講習もずっと続けていて、誰よりも早く登校し準備をしている。元気なのだ。

先生が持ってくる問題は名門大学の超難問ばかり。東大の問題でも瞬殺で解いてしまう。数学だけは誰にも負けない、という自負があるのだそうだ。

難点は、あまりにも高度な授業のため、付いて行ける生徒が少なくなること。最後の講習まで生き残るのは毎年10人程度なのだそうだ。そして、その生き残り組みをトコトン可愛がってくれる。うちの息子は私とは全然違っていて数学が大好きなので、ケン○ー先生には可愛がってもらったようだ。

人にものを教えるということは、仕事にしたって何にしたって、難しい大変なことである。カリスマ先生たちの話を聞いて、なんだかこちらまで刺激されてやる気になった。