大学入試センター試験も終わり、受験生はいよいよこれから本番の試験を迎える。
支えるご家族も大変な思いをされていることだろう。一年前、うちの次男の受験シーズン、不安だった頃を思い出す。
次男は一浪している。元々は国立大理学部物理学科志望だったが、「工学部の方が若干入りやすいから。」という理由で高校3年生の時は工学部を受験した。高校時代、同じくらいの成績だった子たちは合格したが、本番に弱かった次男は不合格。「やっぱり一浪して理学部を目指す!自分が本当にやりたいことじゃないと、モチベーションが上がらない!」と宣言して受験勉強に励んだ。
夫は、「理学部なんて。卒業後の就職を考えたら、やっぱり工学部だろう?」「危ない橋を渡るより、絶対合格できる大学を受けた方がいい。ランクを下げて安全圏を受験しろ。絶対大丈夫そうな他県の国立大でもいい。」と、最後の最後まで言っていた。世帯収入の大部分は夫の稼ぎによるものなので、お金のことが心配でたまらない様子。新聞奨学生として働いて自力で大学を卒業した人なので、それも仕方のないことだ。
しかし、長男も次男も譲らなかった。「受験は初志貫徹で行ったほうがいい。レベルを下げて受かったとしても全然嬉しくないし、そういう人たちが仮面浪人するんだよ。本当に行きたい所を受けるのじゃないと、モチベーションが上がらない。」と、曲げなかった。
次男は全国模試の成績などもずっと良かったので、最後の三者面談の時に予備校の担任(超熱い先生)から、「よし、志望校は射程圏内だ!大丈夫だ、ぶち抜けー!!」という熱いエールをいただいた。「データ的には全然問題なく受かる範囲ですよ。長年のカンからいっても間違いないと思う。でも、ごくごくたまに、変なデータを作ってしまう人もいるので、くれぐれもそんなミスをしないようにね。」と釘を刺された。(私に似て天然ボケなので)
そんなこともあり私としては、「予備校の先生も太鼓判押してたし、大丈夫でしょう。イケイケ〜!」という気分だったのだが、夫は最後の最後まで、「そんな無謀なことをして、今年もだめだったらどうするんだ?」「東京の私立大に行くことになったら、金が・・・。」などなど、この期に及んでまだ・・・?というくらいの心配性だった。
結果。晴れて合格!!
一番喜んでいたのは夫だった(オイオイ)。嬉しさのあまり、会社で周りの人達にふれ回ったらしい。
「うちの息子、国立大に合格したんですよ!」「おお、おめでとう。うちの息子も阪大の医学部に現役で合格して。子供が3人いるんだけど、全員医学部に合格したんだ。」「(汗)そうですか。おめでとうございます。」なんてことも言われ、「上には上がいるもんだよな。」と苦笑していた。
両親共に大した出来じゃなくても、子供が頑張ればなんとかなるものである。ちなみに長男は難関私立大に現役合格したので(予備校、塾などには行かずに独学で)、「うちの親戚にそんな子たちいないよ!」と、お姑さんにすごく喜ばれた。ウツ状態で元気がなくなっていたのに、次男合格の後、すっかり元気になったくらい。思いがけず親孝行できた。
そしてなぜか私の株?も上がった。何もしてないのに。
父親が心配してああだこうだ言ってきても、母親はしっかりと子供の味方でいてあげた方がいいんじゃないかな?
そして、教育関係で起業している長男が言うには、「親が高学歴で経済的にも豊かなのに子供の成績が伸びなくて悩むパターンと、親は大したことなくてお金もないけど、子供が難関大に行きたくて悩むパターン。この二つに大別されるけど、最終的に子供の学力が伸びるのは後者のほうだよ。」とのこと。やはり、ハングリー精神が人を動かす原動力になるのだろうな。
受験生、その親御さんも、ガンバレ!!