rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

親と子

昨夜、日テレ系夜11時からのNEWS ZEROで、桜井翔さんがプロゴルファーの石川遼くんにインタビューしているのを観た。

「遼さんはこれからどんな大人になりたいと思ってますか?」という問いに、「お父さんのような大人になりたいと思っています。」と即答する遼くん。政治・経済・世の中の動きに詳しく博学で、プロゴルファーの道に導いてくれた父親。

「今、お父さんが病気かなんかで急に亡くなってしまったら、絶対自分は身も心もボロボロになると思う。1人の人間として自立していない、とも思うのでまずいことなのですが、それくらい大きな存在。遠くからでもいいから見守っていてほしい。」と、語っていた。才能あふれる選手の陰には、偉大な指導者が必ずついているものだなぁ、と納得。

特別養護老人ホームに入居している姑の具合がかなり良くない、と、義兄から夫にメールがきたようだ。何よりも気力がなくなり、表情にも生気がなく別人のようになってしまった、と。以前は自分で車椅子を動かしてトイレに行っていたが、今では介護なしにはトイレにも行けず、テレビも見ないし、電話にも出たくないらしい。「こんな体で生きていたくないけど、死ぬことも出来ない。」とぼやかれ、義兄もまいってる様子。

体が弱ってきて気力がなくなったのか?重度のリウマチで最後は寝たきりだった母(8年前に他界)のことを思い出して、姑もかなりつらいのだろうな、と心が痛んだ。千葉在住の義妹が週末に帯広に行く、というので、電話してみた。

すると、「体が弱って死期が近づいて、とかじゃあないと思うの。ちょっとね、おばあちゃんといろいろあって。それから気力がなくなっちゃって。精神的なものが大きいんだと思う。」とのこと。

姑は77歳、姑の母(Kばあちゃん)は100歳近い年齢だったと思う。このKばあちゃんはおそろしく元気で、いまだにピンピンしている。まったくボケてもいなくて、うちの息子たちの名前までしっかり覚えているくらいなのだ。目が大きくて、昔は美人さんだったに違いない、可愛いおばあちゃんである。

最初の夫がカゼをこじらせて結婚後すぐに亡くなり、生まれたばかりの姑を連れて再婚したとかで、それはそれは苦労をしたらしいが、精神的にも肉体的にもものすごくタフなのだ。姑が手術をするたびにKおばあちゃんがやってきて付添ってくれ、脳梗塞の時もずっと看病してくれたのだそうだ。(95歳くらいの頃!)かなり結びつきの強い親子だと思う。

それが昨年の夏頃、本当に些細なことで姑がKおばあちゃんを怒鳴りつけ、お見舞いに来たものの、しょんぼりしてすぐに帰った、ということがあったのだそうだ。「なんでそんなことしたの!」と、周囲の人たちから散々言われて姑はがっくり落ち込んだ。それ以来、うつ状態が続いているのだという。

結びつきが強かっただけに、身も心もボロボロなのだろう。脳梗塞で左半身麻痺があり、舌ガンの後遺症で味覚障害もある姑は、自分の母親のタフさがうらやましかったのかも知れない。自分は特別養護老人ホームで暮らしているが、Kばあちゃんは長男夫婦と同居している、ということもあるし。

義妹の話では、義兄は仕事の休みの日は必ずホームに会いに行き、心配な時は仕事の帰りにも寄るなどしていたし、病院に行くときにはいつも義姉が行ってくれていたようだ。義兄夫婦は本当に一生懸命、姑を見てくれている、とのこと。

明るくて活動的でいつもニコニコしていた姑。脳梗塞の影響もあって感情のコントロールがうまく行かなくなってしまったのだろうか。12月にもらった手紙にも、「私はだんだん悪くなる一方です。」と書かれてあった。出来なくなることばかり増え、悲観的な考えに支配されてしまっている様子。夢や希望を持てなくなってしまったのだろうか。

薬が効いて、以前のような明るさを取り戻せるといいな、と思う。老後、幸せに暮らすのはなかなか大変なことなのだろうか。新築の老人ホームに入居出来て、親切なスタッフに面倒を見てもらって、暮らしには何の不便も感じない。命も助かった。でも満足出来ないものがある。

結びつきが強かった人から離れて、身も心もボロボロ、という経験は私もしたことがあった。姑が早く元気を取り戻すように、と祈るばかりだ。