rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

未来の予想

こんな記事を見つけた。

早期HER2陽性乳癌患者は再発リスクが高い/M.D.アンダーソンがんセンター


この種では最大規模の試験により、追加療法を要するとみられる一部の患者群を特定

M.D.アンダーソンがんセンター
2008年12月12日


テキサス大M.D.アンダーソンがんセンターの研究者らが主導した臨床試験によれば、HER2陽性腫瘍が1cm以下の早期乳癌患者は、悪性タンパク質の発現がない早期乳癌患者と比較して重大な再発リスクにさらされている。


(中略)


ハーセプチンはトラスツズマブとして知られ、HER2(ヒト上皮成長因子受容体2型)を発現する進行性乳癌患者への使用が1998年に承認されている。乳癌細胞の約15-20パーセントは表面にHER2成長タンパク質を過剰に産生し、癌の悪性度を強めている。ハーセプチンは、こうしたタンパク質に結合して腫瘍の成長を阻害するモノクローナル抗体である。


「本試験は、HER2陽性腫瘍が1cm以下の早期乳癌患者の再発リスクに関する、昨今の臨床現場での論議を象徴しています」とGonzalez-Angulo医師は言う。「われわれの所見によれば早期HER2 陽性乳癌患者の再発率は23パーセントです。これに対し、こうした早期乳癌患者全体では、5年生存率は90パーセントを超えています。


(中略)


現行のガイドラインでは、腫瘍が5mm以下であれば術後や放射線療法後に追加治療の必要はなく、腫瘍が6〜10mmであればハーセプチン主体の補助療法について患者と話し合うべきとしている。

Gonzalez-Angulo医師によると乳癌に関する調査および早期発見が急速に進歩するに伴い、HER2陽性腫瘍1cm以下の患者数は増加し続けている。


(中略)


後ろ向き試験として、Gonzalez-Angulo医師、Ranjay Rakkhit医師(M.D.アンダーソン血液腫瘍学部特別研究員で本試験の筆頭著者)、およびその同僚らはM.D.アンダーソン乳癌調査データベースを利用し、1990〜2002年に治療を受けた患者965人について分析した。


腫瘍は全て1cm以下であった。受容体の状態が分析不能な患者や、補助化学療法またはハーセプチン投与を受けた患者は除外された。年齢中央値は57歳であった。本所見を検証すべく、第2の患者群として、ヨーロッパの医療施設内の患者350人についても分析が行われた。


このM.D.アンダーソンの患者集団のうち、10パーセント以上にあたる患者98人がHER2陽性腫瘍であった。また77パーセントはホルモン受容体が陽性、13パーセントはエストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、HER2の全てが陰性(トリプルネガティブ)であった。


このHER2陽性腫瘍患者を分析したところ、5年無再発生存率は77.1パーセントであった。これに対しHER2陰性患者では無再発生存率は93.7パーセントであった。


5年無遠隔再発生存率はHER2陽性腫瘍患者で86.4パーセントに対し、HER2陰性腫瘍患者で97.2パーセントであった。


HER2陽性腫瘍患者はHER2陰性腫瘍患者と比較し、再発リスクが2.68倍、遠隔再発リスクが5.3倍高かった。


さらに、HER2陽性腫瘍患者はホルモン受容体陽性腫瘍患者と比較し、再発リスクが5.09倍、遠隔再発リスクが7.81倍高かった。


Gonzalez-Angulo医師によれば、ヨーロッパにおける患者群はM.D.アンダーソンの所見を裏付け、再現性も示した。


「再発リスクはわれわれの予想をはるかに超えて高いものでした。 腫瘍が極小の場合も含めHER2陽性患者と話し合う明確なエビデンスが、この試験から得られたのです。術後補助療法としてハーセプチンの単独療法または化学療法との併用療法が前向きに検討されるべきなのです。」とGonzalez-Angulo医師は述べている。「また今回のデータを契機として、HER2陽性腫瘍1cm以下の患者集団を現在進行中のHER2標的療法の試験に含めるべきと考えます。」


Gonzalez-Angulo医師は、経過観察、ハーセプチンハーセプチンと化学療法の併用療法に限定した3群比較試験がデザインされるよう希望している。

病理の結果から乳頭腺管癌を調べ、「予後良好」と書かれてあるのを発見した時は思わずほっとした。

手術後にドクターから病理の結果を説明された時も、「腫瘍径9ミリの早期癌、ステージはⅠ期」とのことで、ほっと胸をなでおろしたのだった。

それがHER2陽性ということになると、途端に状況は厳しいものに変わる。細胞だの、遺伝子だの、個人の努力次第でどうにかなるものでもない。

前述のデータは欧米のものなので、日本人のデータはまだ未知数でもある。この論文も2年くらい前のものだ。

しかし、「予後は良好」と言われるか「予後は不良」と言われるか、では、気分的にかなりの違いがある。

予後良好と思ってた人が再発したり転移したりしたら、それはそれでショックも大きいのかも知れない。癌というヤツは本当に気まぐれで、医者も手を焼くらしい。逆に、「予後は厳しい」と言われながらも長生きしてる人もいるらしい。

私はまだ迷いの中にいて、すっきりと「闘っていこう!」なんて気分にもなれてない。いろいろな検査をして、その検査結果を聞くたびにドキドキしながら、これからも付き合っていくしかないのだろうな。

厄介なやつを抱えてしまった。