午前9時半で予約はしていたものの、超・混雑する乳腺外来なので、術後すぐの体にはこたえそうだな〜、などなどと考え、午前9時頃に病院に到着。
受付で、「血液検査があるので、中央処置室に行って来てください。」と言われて行くと、なかなかすごい混雑ぶり。
待ちくたびれて眠りそうになったところで、声を掛けられた。おおっ、入院中にお話してたKさん!退院後の外来の診察日が偶然一緒だったのだ。Kさんのお陰で、今日の待ち時間は楽しく過ごせた。
「rosaさんは、今日、病理の結果を教えてもらうんでしょ?私は全摘で2週間入院したから、入院中に病理の結果は聞いたのよ。」と、自分がもらったコピーを見せてくれた。
Kさんの病理結果は乳頭腺管癌とのこと。コメド型。腫瘍が5個くらいもあり、1.9cm、1.7cm、など。リンパ節への転移はなし。「乳管内に広がるタイプだったんだね。」「そうなの、だから全摘するしかなくて。詳しいね。」などと話ははずんだ。そういうKさんも、いろいろ調べまくっていたらしい。「私はホルモン療法のみなの。悪性度2だし、いいのかな?とも思うけど。だからといって抗がん剤やるのも・・・ね。全摘だから放射線には通わなくていいのよ。」と、言っていた。
そうこうしているうちに、診察の順番が回ってきた。
★私の病理検査結果★
「腫瘍は、コメド型乳管内癌とともに、充実性を主体とする胞巣が間質内に浸潤する、乳頭腺管癌です。乳頭腺管癌の像です。浸潤巣は2ヵ所以上あり、2つは9mm径です。波及度F(脂肪)、核グレード3(3+3=6点)、組織学的悪性度3、ly0(リンパ管侵襲なし),vl,Elc-(血管侵襲なし)(浸潤巣内に乳管内癌が見られないため)です。周囲の実質には異型小葉過形成が少量散在しています。切除断端は全て陰性です。リンパ節はSLN:0/2(2個取って転移なし)、レベルⅠA:0/0です。pT1b,pN0,pMx,pStageⅠ」
「ガンの場合、2ヵ所以上あっても、1つの腫瘍の大きさで見るので、9mmでステージⅠとなります。ホルモン療法が良く効くタイプなので、ホルモン療法でやって行きましょう。」
との主治医のお言葉。抗がん剤は使わないとのこと。ホッとした。
ノルバデックスという錠剤を5年間服用。ゾラデックスという皮下注射(月1回)を3年間。診察は3ヵ月に1度、ということになった。
核グレード3、組織学的悪性度3、(3+3=6点)
と、書かれていたが、主治医を信頼してお任せすることにした。
HER2に関しては何も言われなかった。
(※「中リスク」に分類されるもののうち、腫瘍径が1cm未満であれば、グレードが高い、あるいは年齢が35歳未満だったとしても、低リスクに分類されるという意見もあるようです。)
手術後3日目から、すでにホルモン療法は始まっているが、今のところ副作用というほどのこともない。
それにしても。
手術の麻酔からさめる瞬間に、手術室内で響いていた、「2.0×1.5cm!」っていう言葉は何だったの?と思っていたら、病理検査の紙にちゃんと載っていた。切除部分の大きさだったんだー、と納得。聞こえたのは間違いじゃなかった!意外とちゃんと醒めていたのね。
心配していたのだ。腫瘍径が9mmと小さめで安心した。まだまだ生きられそう〜。(ホッ)
「患部の赤みは大分ひいて来ましたね。むくみが取れると、もう少し小さくなると思います。放射線当てるとまたむくんできて、それから、キューッと小さくなるんだよね。半年もすれば大体落ち着きます。」と、言った主治医。言い過ぎた、と思ったのか、「でもまあ、大きさはね・・・。ごにょごょ。」と。気にするといけないと思ったのかな?
ガンと診断されて、入院、手術、退院まで。なんだか、患者としてとても丁寧に扱われていたような気がする。大きなひと山を越えて、ちょっとサラっとした感じの対応に変わってきたかな。でも、それでいいのだ。
診察室を出たら11時10分。今日はいつもより患者が少なめだったようだ。
まっ黄色の銀杏の葉っぱが歩道を埋め尽くしていてきれいだった。
(命拾い、したんだー。)
歩くとまだ胸の傷に響く。イテテテ、と、胸を押さえながら、銀杏の葉を踏みしめて帰った。