rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

夫の手術・無事終了

夫の手術が無事に終わった。

ここの病院の医療技術の高さには驚いた。京都の病院では「胸腔鏡手術では取りきれないので、開胸手術になります。20cmくらい切ります。」と言われていたのに、こちらの医師は「胸腔鏡手術で大丈夫です。3〜4cmの傷と1cmの傷3ヵ所くらいかな。」と自信たっぷりに言われたそうだ。

「11年前の手術で癒着している部分をはがすのがちょっと大変ですが、丁寧にはがして、穴もしっかりふさぎますからね。」の説明どおり丁寧な手術だったようだ。病室に戻ってくるまで5時間も掛かった。

術後の経過も順調で、痛みもほとんどなく、丸一日で管はすべて抜かれ、ドレーンまで抜かれた。早くも自由の身になった。手術室から病室に戻ってからは「2時間たったら水を飲んでいいですよ。」「ベッドも少し起こしましょうね。」などと、(2年前の私の時より楽なんじゃないの?)と思うくらいだった。病院によっても違うのだろうな、と思う。

まずはひと安心だ。

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9月に京都の病院で、夫の病気について医師に説明された時から、気がかりなことがひとつあった。
CTの結果を見せながら、「実はここに小さな影があるんですよ。3ミリくらいかな。腫瘍ですね。腺腫。GGOというんですが。良性のものであることも多いんですけど、実際に取ってみて顕微鏡で調べないと、良性か悪性か判断がつかない。これは絶対に取った方がいいです!ただ、気胸の人は生検時に針をさすと、そこから気胸になることもあるのでリスクがあります。」と言われたのだ。

私は(そんなの早いとこ取ったほうがいい。)とすごく気になったのだが、夫は気胸でさんざん大変な思いをしたので、リスクの方が気になったよう。今回も、こちらの病院でドクターたちから何度も、「癌かも知れないから早く取りましょう!」と言われ、最初は嫌がっていた。

気胸をしっかり治してもらいたい。ぶっちゃけ、癌だったとしても運命と思ってあきらめる。放置してくれてもいい。」なんて言うので、私も息子たちもすごく心配した。結局、ドクターたちが手術に関してかなり自信を持っているのがわかり、すべてを託してもいい、という思いに変わったらしい。

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手術前夜、夫と二人で執刀医から手術に関しての説明を受けた。
「CTに写っていたこの影ね。すりガラス状の陰影なんですが、こういうのって大抵は腺癌なんですよ。大きさは7ミリ位かな。インサイドなので部分切除。リンパも取らないです。」

ひぇぇ〜、今、ガンって言った?はっきりと?いきなりの告知ではないですか。手術説明の前にネットで調べたものを読んで、そうかな、と心の準備はしていたけれど。外科のドクターってはっきり言うのよね。

つまり、浸潤はしていないのでリンパは取る必要がない。乳癌で言うところの、非浸潤性乳管癌みたいなものなのだろうか。こういう場合だとそれほど怖がらなくても良いようだけど。

「ただね、血液検査で引っ掛かってるんだよね。腫瘍マーカーが三種類。それぞれ違う種類の癌に反応するやつで。こんなに小さい癌なら、普通はありえないことなんだけど。もしかしたら、神経や血液の他の病気もあるかも知れないから、精密検査が必要だね。」
ええっ?どういうこと?それは怖い・・・。

そして、手術についての説明では、「心臓から伸びる太い血管に沿って癒着があるんだよね。これをはがすのがかなり大変そうで厄介だな。下手すると大出血になる。ここも癒着してるけど、鎖骨の下の血管を傷つけたら大変なことになるんだよ。重要な神経がたくさん通ってるから。」などと、リスクについての怖〜いお話が盛りだくさん!夫も私もブルブル震えてしまいそうだった。夫婦ともにがっくり。

説明が終わって病院を出たのが午後7時45分。落ち込んだ気分のままで翌日の朝を迎えた。

大きな病院なのに、病理検査結果が出るまでに3〜4週間掛かるのだそうだ。すべてはその時までお預けである。とりあえず、手術は成功し、後遺症も術後の痛みも今の所なく、本人も元気。

夫婦だからって、妙にカブってるのかしら?私は乳で夫は肺(左右は違うけど)。二人とも小さな癌。私はタチが悪いけど治療方法がいっぱいあるタイプ。夫はどうだろう?まだまだ元気でいてほしい。抗がん剤とかやらずに済むといいな。

病院への道を歩きながら、祈るような思いの毎日である。