7月11日に初回の抗がん剤治療を終えた義妹(夫の妹)に、近況などを聞いてみた。
「2回目の抗がん剤治療を8月7日に控えているんですけど(なぜか3週間以上経ってる?)、それが、まったく副作用らしき症状が出なくて。本当に効いてるのかな?って、逆に心配になっちゃって。でも、しっかり脱毛はしたんで、ちゃんと効いてる、って安心しました。」とのことだった。
副作用らしきものが、ほぼないとは...!うらやまし過ぎる。私の周りではそんな人はいなかった。
今日はジーラスタ注射の日。祝日ということもあり、主治医とは違うドクターの問診だった。
「具合はどうですか?ドセタキセル初回だったんだね。筋肉痛とか、大丈夫?」
「そうですね。お腹がずっと緩い感じで。下痢が辛いです。」
「ドセタキセルは筋肉痛と下痢に要注意なんだよ。1日に5回以上の場合はロペミン飲んで様子見てね。ドセタキセルの筋肉痛は、ジーラスタ注射による痛みでさらにひどくなるから、早めにカロナールなどを飲んで、楽に過ごしてくださいね。3日間くらいがピークだからね。」
そんなアドバイスをいただいた。
確かに。長時間歩いたわけでもないのに、なぜか足が筋肉痛みたいな感じ。ずっと痛いわけではないけど、時々、ズキっと来る痛みもある。首や腰や背中。地味に辛いぞ。
そして、味覚障害がECの時とも違う。口の中が苦いような。何を食べても味が変で美味しくない。ECの時は味覚障害があっても食べられたのに、ドセタキセルは「うっ」となって、あまり食べられない。胃の辺りが重苦しい。
食べれば下痢。飲めば下痢。本当にひどい人は、水も受け付けなくなるらしい。「水分摂取は大事だよ。」という、今日のドクターの言葉を肝に銘じておこう。
ECは出てくる副作用は結構派手だけど、1週間も経てば元に戻っていた。ドセタキセルはどのくらいで元に戻るのかな。
☆ ☆ ☆
今回、隣のベッドの方は、抗がん剤の副作用でかなり具合が悪そうだった。(私の通っている病院は日帰り治療の場合も病棟のベッド使用。)
カーテン越しだが、看護師さんと話しているのが聞こえてくる。
抗がん剤治療が辛すぎて、身体中が痛くて苦しくて、夜も眠れず、食事も満足にとれない。もともとの精神的な弱さもあると思うが、気持ちが落ち着かないので、専門的な病院を受診したい。主治医に紹介してもらった方が良いだろうか?というようなことだった。
看護師から伝え聞いた主治医がやって来た。
「あなたは、術前抗がん剤がとても良く効いて、癌が完全消失したんだよ。あなたの予後はとっても良いはずなのに。それなのに、どうして。」
カーテン越しなので、詳細はわからない。でも、つい聞こえてしまった話で(とはいえ、個人情報なのにすみません。)、私はとても複雑な気持ちになった。
完全消失ってすごいことだし、予後良好の太鼓判を押されるのもすごいことだ。
だけど、患者は全然幸せじゃなくて、むしろとっても苦しんでるんだなぁ、と。
そこまで自分を痛めつける治療って、何なんだろう。答えは全然見つからない。