抗がん剤EC投与から13日目の夜。
シャンプーをしていたら、いきなり大量の髪の毛が、手に絡みつくように抜け始めた。
(いよいよ来たか...)排水溝に集まって行く黒い塊を見つめながら、怖れおののく私。
髪の毛をすくっては集め、すくっては集めて、まるでホラー映画みたい。
それまでは何の気配もなかった。ただ、髪の毛に栄養は行き渡ってないというか、生き生きしてない感じだった。昨夜は、ちょっと頭皮の感じがいつもと違っていて、鈍い痒さがあるような感覚で、これはもしかして?と思っていたら、案の定...。
これから1年ほどウィッグ必須の毎日が始まるのか、と思うと、気持ちの整理が付かず、なかなか眠れなかった。
まず、ウィッグに慣れなくては、と着けてみても、鏡の中の自分に違和感ばかり。
モデルさんと全然違うなぁ。そもそも、分け目が反対だったのに、購入してから気付いてしまった。自分の年齢を考えて、もっとオバサン向けのデザインの方が合ってたのかも。しかし、今さらそんなこと言ってられない。慣れるしかない!
「私元気」さんの医療用ウィッグはかぶりやすい。頭が締め付けられる感じがなくて、とても優しい感じ。これなら長時間の着用も大丈夫そうだ。
ウィッグを選んで購入するまでに、どれだけの時間と労力を掛けたことだろう。購入してからも、ああでもない、こうでもない、と悩んでネットで調べまくったし。
1万円から3万円くらいの手頃なお値段で、実店舗で試着して、カットやアフターサービスもしてもらえるような所で購入するのが、結局は一番間違いないのかな?と思う。
自治体によるがウィッグ購入費用を助成してくれる制度もあるようだ。
ネットで購入すると値段は安いけど、納得出来るものを求めて何個も買い集めてしまいそう。(←今の私。時間と労力が掛かる。)
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抗がん剤、初回投与入院中にアデランスさんが来院されていて、いろいろお話を聞くことが出来た。
「脱毛が始まったらバリカンで刈り上げるのが普通」と思っていた私に対して、「バリカンなんか、しなくて良いですよ〜。そんな乱暴なことしなくても。ベリーショートくらいかな。最後はパヤパヤ程度になっても。頭皮は痛めないように、ガリガリこすったりしないで、やさーしく泡立てて洗ってくださいね。」と教えてくださった。
えっ、バリカンしなくて良いの?!と、意外だった。
手先が器用な夫は、「ウィッグかぶりやすいように、髪の毛カットしてあげようか?」と言ってくれて、スキバサミでカットしてくれた。お陰で大分スッキリした。
カットしてる間にも、髪の毛は束になって抜け始めて、私が動くたびに髪の毛が散らばる。ホラーだ。
これから数日でハゲ坊主になって行くことだろう。
2日に帰って来る長男に、このショッキングな姿を晒すことになってしまうなぁ。前回の脱毛時には長男は見てないから。あああ。