rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

空き家が売れた(2)

三連休初日、途中の渋滞もあり、約6時間(途中休憩含む)掛けてお寺に到着。無事に父の三回忌法要を終えて実家へ。

他人様へ引き渡す前に、必要最低限な片付けはしなければ、と、私は父の古いアルバムや手帳、書類などに目を通して、いらないものは処分する作業に取り掛かった。これがまた膨大な量である。

食器や身の回り品で良さそうな物も持って行く事にし、二階の部屋も見て回った。

夫は5月に修理してもらったお風呂のボイラーを点検し、「今回は風呂に入れるな。」と喜んでいたのに、「あれっ、まだ水漏れしてるよ!直ってないぞ!」という事態に。なんという事でしょう。また修理を依頼しなければならない。風呂には入れず。シャワーもダメだった。

4日朝、不動産屋の社長と女性社員さんが来てくれて、実家売却についての話し合い。

相手方も同席されるのかと思っていたが、私の勘違いのようで、不動産屋のお二方のみだった。

「相手方はリフォームされて住むということで、銀行のローンの予備審査も通り、これでほぼ100%決まりですよ!」とのこと。夫の揺れる気持ちなど関係なく(そりゃそうだ、売りたいと意思表示してるのに売らないなんて選択肢はない)トントン拍子に事は運んだ。

「遠方にお住まいということもあり、なるべく半日くらいで契約作業その他が終わるように手配します。書類が出来上がった時点で、売主買主ともに雛形を送らせていただきますので、書類にしっかり目を通していただきます。契約当日はハンコを押していただければOKくらいにしましょう。この日に仏壇と神棚の魂抜きもしていただいて、あとは片付け業者に一切合切片付けてもらいましょう。」と社長。

ここで前日の三回忌の際、お寺さんに聞いた話を伝えた。魂抜きはしなくて良い云々、である。すると、「いやいや、それはね。」と社長。

「私は今までに何件もやって来てますが、それだと片付け業者が気持ち悪がって、持って行かないんですよ。こちらで手配しますから、魂抜きをしましょう。これにはrosaさんに立ち会っていただかないといけません。」
「そして忘れがちなのが神棚の処分。神主さんに来ていただいてやってもらわないとダメです。だいたい一万五千円包むのが相場のようですよ。神棚も仏壇も一気にやりましょう。」

神主さんもお坊さんも手配してくれるとのこと。そして、本契約は銀行で売主買主揃って行うようで、平日の日中ということになるらしい。その時は私一人、新幹線で移動し、便利の良い駅まで社員さんが迎えに来てくれることになった。夕方までには終わり、日帰りということになりそう。

さて、次の問題は、まだまだ家の中に残っている家財その他の処分である。片付け業者に依頼するとして、果たしていくら掛かるのか。八月の話し合いの時点では「10万円で。」ということだったが、うちの夫は「絶対無理だよ。もっと掛かるだろう。まだまだ収納スペースにたくさん残ってるし。」と言っていたのだ。

今回、社長にじっくりと見てもらった。「うーん、まだまだすごいですね。25万円ってとこかな。」夫が(だろ?)という顔をしていた。昨年5月に夫と二人で必死に片付けて業者に頼んだ時は7万円掛かった。それを考えれば、25万円で一切合切やってもらえるのは、ありがたいくらい。あの気が遠くなるような作業を思えば。

売却金額は土地代よりも安いくらいで、不動産屋への仲介料と片付けに掛かる分その他で50万円ほど差し引かれるようだ。

建物は建ってから約30年なので評価額はゼロ円。その方が瑕疵担保責任がなくなるので都合が良いらしい。お風呂のボイラー修理の件も、現状渡しで良いとのこと。こちらで修理を依頼しなくて良いので助かった。

今後は固定資産税、電気水道代その他も不要になり、なにより家のメンテナンスや草取り等の作業、遠くから通う交通費と時間と労力が掛からなくなる。ドッと肩の荷が降りる。

「あと一つ、大事なことがあります。片付け業者は液体のものは持って行ってくれないんですよ。液体のものは全て処分してください。調味料、お酒、サラダ油、洗剤、意外とストックしてるものがたくさんあるはずです。そして、田舎あるあるなんですが、農薬。除草剤とか。これは持って行ってくれないんです。近所の人にもらってもらうとか、した方が良いです。」と社員さん。

不動産屋の社長と社員さんが帰られてから、さあ大変。夫と二人で液体のものと農薬の処分作業に大忙し。どんだけストックしてるんだー!!と叫びたくなるくらいの量だった。

帰りの車中、夫に「意外とさっぱりしてるよな。寂しくないのか?」と言われたが、実家が売れる事になって嬉しい思いの方が大きいくらい。背中に羽根が生えたようだ。

もう空き家の処分のことで思い煩うこともない。墓参りと法事だけなら心の負担はグッと軽くなる。父の三回忌というタイミングもベストだ。2年で売れることになり、土地の名義変更から、未登記だった建物の登記も済ませて、ちょうど良かったのかも知れない。亡き父の粋な計らいなのかも知れないなぁ、と思った。