数日前、「しくじり先生」というテレビ番組にタレントの神田うのさんが出ていて、「私はKY(空気が読めない)でしくじりました」というテーマで授業を行っていた。私もKYなので、「わかる〜」と共感しまくることがたくさんあった。
神田うのさんのように才能豊かで完全無欠な人間ではないので、高飛車ではない。でも、ついついハッキリ言いすぎて相手の心を傷つけ、それに自分では気づかない、ということも多かった。
うのさんの場合は生まれてからずっと快進撃で来たのに、数年前、信頼していたベビーシッターに1300万円相当のバッグや宝飾品を盗まれたことが転機になり、「このままではいけない。自分を変えよう！母親になったんだから。娘のためにも。」と奮起したのだそうだ。
KYな私は自分でも気づかないうちに、いろいろやらかしているんだろうな、と思う。
子供会の役員を一緒にやった縁でかれこれ12年、たまにランチや晩ごはんを食べに行く仲間がいる。このほど、最後の1人もようやくスマホになったのでLINEのグループを作ることになった。
「これで簡単につながれるようになったね。良かったね！」と大喜びで、「久しぶりに集まろうか？」「じゃあ、仕事の休みが決まったら。」なんて話が進んでいた。
これまでも「今度みんなでランチに行こうよ。」と声を掛けるのはいつも私。私が誘ってみんなにメールで予定を聞いて、4人の都合が良い日をセッティングしていた。「いつもいつも連絡係やらせてごめんね。」と言われていたけど、別に苦にならなかった。LINEのグループを作って呼び掛けたのも私である。
数日間、LINEでの楽しい交流は続いているようだった。「ようだった」というのは、やりとりの時間帯が私が遅番で働いてる時間帯で、後で気が付いた時には話が終わってることが多かったからだ。
ある日の朝、私は「7月のシフトが出ました。」とLINEで休みを伝えた。いや、待てよ。たしかAさんは土日しか休めないはず。だから私が遅番になってからは、ほとんど4人で集まれなかったんだ。しかも、7月何かと用事が多い私。「今回、なかなか休みが合わないかも。私は遅番で難しいから、3人で集まったら？」と書いて送った。
しかし、誰からもまったく返信はない。それぞれにいろいろ忙しいのは承知しているが、普通、何かしら反応があってしかるべきじゃないのかな？？？既読にはなってるのに。そうか、そうか、これが俗にいう“既読スルー”というやつか。さほど気にしない人もいるらしいが、今回の“既読スルー”はかなり堪えた。
3日間“既読スルー”のまま。4日目にようやく返信。そこからまたやりとりが始まった。(もしかして嫌われてる？)と思うと怖くて、私は返信する気になれなかった。
自分だったら、3日間も既読のままで放置はしないなー。何かとても忙しかったり大変な事態があったとしても、翌日には短い一言でも返信するなー。やはり“ママ友は友にあらず”なのか。
これまでの自分って、一人相撲だったんだ。良かれと思ってやって来たけど、独りよがり。グループで付き合いを続けるのって難しい。これからは個人と個人で、ちゃんと信頼できる人と友達になりたい。
以前にも、こちらからメールを送信しても返事がもらえない人がいた。他の人がメールしたら、すぐに返事をくれたり、私が二度メールしてようやく返事がもらえたり。「予定はどうですか？◯日と◯日が都合良い人が多いです。予定が決まったら教えてください。」と具体的なメールをしても、5日くらい放置されたまま返信がなかったり。(これって、私の事を嫌ってるんじゃないかしら？)と、さすがにKYな私も気づいた。
それでも実際に会ってみると、「すごく楽しかった。また誘ってね！この関係がこのままずっと続いて、おばあちゃんになる頃まで温泉とかに一緒に行けたらいいね。」なんて嬉しそうに言われるので、社交辞令なのか本音なのか、私にはまったく理解不能なのだ。悪気はないのだろうが。
ここで何事もなかったかのように、今までどおりに付き合っていくのが大人なのか。私は社交辞令というやつがとにかく苦手なのだ。
3日間の既読スルーはかなり堪えた。もう一人相撲はやめようと思う。
