rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

2年ぶりに実家へ

年子の息子たちの大学受験が続いた関係で、お盆も正月も私の実家へ行かずに過ごしていて、気がついたら2年経ってしまった。私の実家は秋田県の田舎で、自宅から高速を使っても5時間ほどかかるのだ。実家の父には寂しい思いをさせてしまった。

2年ぶりの実家。三歳年下の弟は私を見るなり「カツラでも全然違和感ないねー。」と、ヅラのナチュラル感をほめてくれた。

お酒好きでおしゃべり好きな父とみんなでワイワイガヤガヤ。夕方から飲み始めて9時を過ぎたころ、耐え切れなくなってヅラを取った私を見て、父がギョッとした。

「なんだ、何やってんだ!頼む、お願いだから取らないでくれ!かぶれ、早くかぶってくれ!そんな姿見たくねえよー。頼むよー。」
父の必死な姿と、私の坊主頭を見て、弟は腹を抱えて大笑い。「こんなに笑ったの久しぶりだー。」いやいや、私は笑いを取ろうとしたわけじゃないんだよ〜。そんなわけで、実家ではヅラを装着したまま過ごした。涼しかったからいいんだけどね。

夫は13日に帰ってきた。9日間の夏休み。家の中の雑用を一手に片付けてくれた。家計簿でもめたけど実際会ってみるとケンカすることもなく、穏やかに過ぎていく夏休み。私の坊主頭を見て、「カッコいい〜。大分黒くなって生えてきたんじゃないか。良かったな。」と、撫で撫で。「野郎の坊主頭とは違って柔らかいな。さわり心地がいいわ〜。」と、うっとり(?)

私はお盆期間中はずっと仕事で、18,19,20日と三日間休みをもらった。今日は最終日。自宅でゆっくり過ごそう。

大きな心配事がひとつ。
父が前立腺がんの疑いで、近々精密検査を受けることになっているのだそうだ。数年前にも検査で引っ掛かったが、その時は心配ないとの結果だった。それが今回は血液検査の数値も高いらしく病院を紹介されたのだそうだ。田舎は医療過疎が進んでいるため、遠くの病院まで行かなければならない。

父までがんだったら。親子してホルモン依存性のがん?76歳という年齢もあり、どんな治療になるのだろう。自分が乳がんなので、がんと聞いてもあまり驚きはしないけれど。自分もまだまだ治療中で仕事もしていて、父の所へも行かなければならないだろうし、なかなか大変そうだ。

「俺の父親が亡くなった年まであと10年。俺もそんなには長生きしないだろう。死んだあとのことは、全部書いておくから。ここまで生きれば悔いもないさ。」なんて話もされてしまった。

複雑フクザツ。私たちの年代はいろいろな問題を抱え込んで大変だなぁ。

実家で、文藝春秋四月号を発見。
近藤誠氏が“癌もどき理論”を展開してるやつだ。“抗がん剤は効かない”なんて書いてあった。読んでいてますますいろいろなことがわからなくなる。読書家の父は、「文藝春秋がそんなにおかしな理論を載せるはずがない。」と思ったらしい。一理あるとしても、前向きに治療に臨んでいる患者にとってはどうなんだろ?かえって迷いが生じることになるのではないか、なんて考えてしまった。