rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

ハーセプチン1回目・やっぱり熱が出た

ハーセプチン初回投与のため、1泊2日入院してきた。

初回のみ450mlで次回からは300ml。今回は90分、次回からは60分で投与出来るので日帰りでOKとのこと。

初回のみ、発熱、寒気、頭が重い、関節痛などのインフルエンザ様症状が出る患者が40%くらいいるとのこと。それで、点滴開始前に症状緩和のための鎮痛解熱剤を飲まされた。

お昼前に点滴開始。まぁ、ちょっと頭が重いくらいかなぁ・・・なんて思っていたら、夕食の時間頃にはなんだか調子が悪くなってきた。どこがどう、とはっきりしないけど、あれれ?という感じ。

おまけに、夕食が全然食べられない!!気持ち悪くてまったくダメ。味噌汁を飲んだだけで精一杯。抗がん剤で辛いときでも、食欲は全然衰えなかった私なのに。どんな時でも、しっかりとご飯だけは食べられていた私なのに。

同じ部屋の人たちが、「今日はドクター遅いですね。早く帰られる日は帰っちゃうのかしら?」なんて言ってたら、珍しく消灯時間ぎりぎり(9時頃)にいらっしゃった。

「今日はハーセプチンの初回ですね。どうですか?」
「熱はないんですけど、気持ち悪くて夕食が全然食べられませんでした。あと、寒気がします。」
「そうですか。記憶かなぁ。記憶で気持ち悪くなるのかも知れないですね。」
「いえ、今までは食べられなかったことは一度もなかったんですけど。」
「熱が出る前兆なのかも知れませんね。まぁ、熱が出たとしても初回だけですから。大したことありませんよ。」

ドクターが「記憶」と言ったのは、点滴を見て抗がん剤を思い出すから、という意味なのだろう。抗がん剤とは比べものにならないほどラクなはずなのに、なぜか調子が悪い私。この時点でも熱は出てなかったのだ。

その代わり、寒気がして仕方なかった。看護師さんが布団をもう一枚持ってきてくれて、この暑い中くるまって寝ていた。途中、暑くなって、また寒気がして、また暑くなって、の繰り返し。
夜中、頻尿ぎみになって何度もトイレに通い、なんだかヘンだなと熱を測ったら38℃ちょうどだった。

朝にはなんとか平熱まで下がり、朝食も食べられた。ハーセプチンの小冊子に載ってるような副作用をきっちり体験したことになる。朝の回診でドクターに、
「やっぱり夜中に熱が出ました。今は熱も下がって大丈夫です。」と伝えると、
「まぁ、熱が出るのは初回だけですからね。大丈夫ですよ、心配ないでしょう。」と、あっさり。

抗がん剤が終わったー、もう辛いのはおしまい、と油断していたら、まだちょっと辛いことが残っていたんだー、そんな感じだった。熱を出して食欲もなくなる、なんて、ものすごく久しぶりだった。一年以上経験してなかったかも。すぐに回復したのは薬の副作用ならでは、なのかも。

☆   ☆   ☆

今回の病室は手術入院の患者さんが3人。最初に部屋に通されたとき、私と同年代くらいの2人がひそひそとお喋りしていて盛り上がっていた。ちょこちょこ漏れ聞こえてくるのは、ドクターたちへの不満?愚痴?みたいな話で、(ひょえー、私の苦手なタイプかも)と思った。もう1人、60代くらいの方は混ざらずに1人で寝てるし。

しかし、そこで心を閉ざしてしまっては、楽しい1泊入院ライフは送れないので、「お2人とも、手術を終えられたところですか?」と、話しかけてみた。そして、ちょいと先輩ぶって自分のこれまでのいきさつを語ってみた。すると、「ハーツー?なんですか、それ。初めて聞いたわ。」「ハーセプチン?聞いたことないわ。」という反応。自分の治療に関係ないことは、意外と知らないものなのだ。

だんだん和気あいあいムード。60代の方も話に加わってきたら、意外にも明るく活発なおばあちゃんで好奇心旺盛な方だった。

2人とも、ホルモン療法のみで早期の方だと思うのだが、「入院してから5、6日我慢してたんだけど、いろいろ考えると夜眠れなくて。睡眠剤をもらって寝てるの。でも、だんだん効かなくなってきて。」「私も睡眠剤もらってる。だけど、6時間くらいで目がさめちゃうのよね。先日退院した人が、睡眠剤を処方してもらってるのを見て、あぁ、飲んでもいいんだ、と思って。」などと言っていた。乳がんを告知されて、悩むのはみんな一緒なんだな。

「日帰りですけど、よろしくお願いしまーす。」と、入ってきた人がいて振り返ると、前々回ご一緒したIさんだった。タメ年ということが判明した。ハーセプチン治療の先輩だが、Iさんはホルモン感受性はないとのこと。

今回同室になった60代の方は、乳頭のすぐ横、皮膚のすぐ下にぽこっと出てきた乳がんだったのだとか。全摘になったのだそうだ。聞けば聞くほど人それぞれ。乳がんもいろいろなのだ。

そしてなぜか、「すごく元気で病気したことなかったの。」という人が多い。60代の方もこれが初めての手術。「身内にガンはいないのに。」という人もわりといる。

とりあえず、1泊入院はこれでひとまず終了。やれやれ、なのだ。あとは普通の生活を楽しみながら、3週間に1度のハーセプチン点滴。1年間の長丁場なので、体調を崩さないようにしてしっかりやって行こう。