rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

悔しくて泣いた夜

乳がんになって初めて、心の底から「悔しい!!」と思った。

ハーセプチンの初回投与後、初めての連休。今日は連休の最終日で仕事は大忙しだった。むくみで足がパンパンな中、何とか仕事(今日も残業〜)を片付けて買い物して帰り、夕食の支度。ようやく食事を食べ始めた頃に夫から電話。

7月に入ってから、夫は疲れきっていた。4月から大阪に転勤になり、京都から通勤するだけで精一杯な感じなのだという。ウィルス性角膜炎にかかり、まぶたは腫れあがって、目が充血して涙がボロボロ流れ、目ヤニもすごいという。

連休前の金曜日、東京で会議があるのに合わせて自宅に帰ってきた。夜中の1時を過ぎていた。翌日は1日こちらで過ごし、日曜日の朝、急遽帰ることになった。持ってきたパソコンと家にあるアダプターが合わず、たまっていた仕事をこなすことが不可能になってしまったためだ。

今夜の電話でハーセプチンの治療費について聞かれた。初回は1泊2日入院で69,000円ほど。次回からは4〜5万円くらいだろう。2回投与の月もあり、少し医療費が安くなるらしいが。それを18回。一年がかりの治療なのだ、という話は以前から何度もしていたはずなのだが。

「ガンの闘病って大変だな。」と、大きなため息をつき、「健康保険組合からお金が戻ってきていたのは最初のうちだけで、もう全然ぱったり戻ってこなくなったんだ。これから一体、どれだけお金がかかるんだろう。」またまた大きなため息。

「本当にごめんなさい。私の体のことでお金をたくさん使ってしまって。申し訳ない。」自分がすごく悪いことをしてしまったみたいだ。自分ではどうしようもないことなのに。とっても悔しくてポロポロと涙がこぼれる。

年末年始に家族会議を開いて、私のガン治療について話し合った時には、「金のことは心配するな。ハーセプチンの治療を受けなさい。」と言ってくれて、(なんて頼れる人なの。ありがとう。)と、心の底から感謝したのに。

そりゃあそうだよなー。そんなものだよな。頼りにした私がバカだった。自分の治療費くらい、自分で何とかするのが筋だ。だから最初から、「若い頃働いて貯めた貯金があるから、それを治療に使うよ。」と言っていたのだ。「いいよ。金のことは心配するな。」と言ってくれてたのは、結局なんだったのか。

「とうちゃんは自分が調子悪くて弱気になると、神経質になっていろんなことが気になっちゃって、それを本人に直接ぶつけて傷つけちゃうんだよな。自分の中に収めておくということが出来ないから。」と次男。

そうそう。それも一番気にしてることをグサリと一撃しないと気が済まない。相手の気持ちを推し量ることも、思いやることも出来ない。今は言うべき時じゃない、と懐に収めておくことなんてムリなのだ。

しかし、ガッカリだよ〜。
一番感謝していた部分がぽっきりと折れた感じ。

「なんで乳がんになんかなっちゃったんだろう。本当に悔しい。」と思って泣いた。この先、何年かかっても、働いてお金を貯めて夫に返そう。そうしないと本当に悔しいから。

「いいけどさ。早く家計費をパソコンに入力して。」と、言われ、「今の状態じゃムリだよ。仕事は残業が多いし、休日も少なくなったし、正直、体もしんどいよ。もう少し大目に見て、もう少し待ってほしい。」と、訴えた。治療費のためにも仕事はしなくちゃならないし、時間もない。

抗がん剤治療が終わったと思ったら、途端に仕事が忙しくなり、こなすだけで目いっぱいなのだ。家計費のことも気になっていたが、とてもそこまで手が回らなかった。家計費のことがいつもケンカの一因になる私たち夫婦。なんだかな〜。

ふと考えた。
健康保険組合から医療費の戻りがパタッとなくなった、って、もしかして震災の影響で事務手続きが遅れているだけじゃ?あの頃はしばらくの間、病院も正常に機能していなかったはずだから・・・。そう思っていたら、次男も同じことを言ってきた。そうであることを願いたい。

長男に問題が発生した時も、次男が大学入試に失敗した時も、今回と同じような反応をして泣かせた夫。そういう人なのだ、とわかっていても、やはり悔しい。

優しいダンナ様とラブラブな人は羨ましい。ガンの治療費のことをいろいろ言われるのは、今の私にはとっても酷なことである。