電話で夫とあれこれ相談しているのだが、「放射線治療だの、ハーツーがどうしただの、抗がん剤も使うとか、ハーセプチンという薬がどうのこうのだの、普通の人が聞いたらチンプンカンプンだよ。会社の人に言うときも気をつけないと。」と言われてハッとした。
ちょこっと医療に関係のある仕事なので情報も入ってくる夫は、「境界型で2+だと、ハーセプチンがあまり効かない可能性もあるぞ。」と心配していた。
FISH法で詳しく調べた結果、遺伝子の増幅を確認したのでハープチン適応という結果が出たらしいが。30%くらいの人には効かないようなので、ここが悩みどころなのだ。
あとはお金が掛かること。ネットで体験した人のブログなどを読んだが、点滴投与で4〜5万円はするらしい。これを18回。電卓を叩いて「無理だ〜。」と叫んだ。私の場合はホルモン療法も並行して、ということなので、プラス1万6000円くらいか。しかし、再発・転移となると、結局その時に治療費も掛かるわけだ。うーん。。。悩む。
乳がんの手術後の治療は、まず温存手術した場合は放射線治療に通う。全摘の場合は不要。放射線は基本的に1日1回で25回、同じ時間帯に当てる。これによって、局所(乳がんの場合は乳房)再発率を30%くらいから10%程度に引き下げられるのだという。
そして、手術で摘出した腫瘍の病理検査を元に、ホルモン療法、化学療法などが個別に選択される。
基本24病型分類表
基本的に、ホルモン感受性が高い場合はホルモン療法、ホルモン感受性がない場合は化学療法(抗がん剤)、HER2陽性ならハーセプチン+抗がん剤(+ホルモン療法)となるわけだ。
再発・転移のリスクがどの程度か、という所から低リスク・中リスク・高リスクと分類される。
非浸潤性乳管癌で、手術後は放射線の必要もなく無治療、という方もいるらしいが、稀だと思う。浸潤性の癌の場合、放射線のあとホルモン療法のみ、というのが一番軽症のようだ。私もそうなんだろうと思っていたら、HER2陽性。
これはしぶといヤツなのだ。増殖スピードが速く、再発・転移もしやすく、暴れん坊の癌なのだ。
「ハーセプチン」という新薬は、最初は保険適用外で、転移後の治療にしか使えなかった。それが2008年2月29日に承認されて保険適用になり、術後の治療(予防)に使われるようになったのだという。
エース登場、といったところかな。データ的にもまだまだこれからなのだろう。
乳がんの場合、小さな腫瘍で見つかった時点で、すでに他の臓器に微小転移している可能性も高いのだという。それで、手術後の全身治療が必要になるのだ。しかも、わりとゆっくりタイプが多いので、5年とか10年の経過観察が必要なのだとか。
乳房は重要臓器ではないので、癌の中では軽く思われがちだけど、マスコミで言われてるほどカンタンではない。しかし、治療法は確実に進歩してるなぁ、と思う。