昨日、外出前にポストをのぞくと長男からの封筒。なんだろう?珍しいな、と封を開けたら、リップクリームとハンドクリームが入っていた。
「仕事関係の方からお礼にいただいたものです。ぜひお母様にお使いいただきたいとのことです。」
と短いお手紙。おや?この字は息子の字ではないな。達筆な美しい字、これは息子の彼女さんが息子の代わりに書いて送ってくれたのだろう、と分かった。
ローズの香り漂うフランス製の化粧品。お高いものなのだろう。送ってくれた、その心遣いが嬉しい!
さっそく息子にLINEでお礼を伝えると、即座に返事が返ってきた。
「彼女が発送の手続きとかこまごましたことは全部やってくれてて。本当に感謝、感謝だよ。」「最近、引っ越ししたんだ。新しい住所教えるね。今度のところは日当たりも良くて良い所だよ。後で父ちゃんにも連絡しておくよ。」「仕事は順調だよ。安心して。」
早口弾丸トークの長男はLINEでも早い。彼女さんとは遠距離恋愛でちょこちょこやって来ては、仕事の手伝いやら、身の回りの世話などをしてくれてる様子。彼女さん自身もフリーランスで仕事をしてるので、忙しいのだ。
息子から連絡が来ることなんてめったにないので、どうしているのかな?元気かな?と気になっていたのだ。近況が聞けて良かった。
夜、仕事から帰った夫と、長男の引っ越しの件で話をした。ローズの香り漂う化粧品が送られて来たことも伝えた。
「彼女さん、良く出来た人だよな。達筆だっただろ?うちの息子みたいに、片付けや身の回りのことがなんも出来ない男に、もったいないよ。よく続いてるよな。大事にしないとな。」と夫。
欠点が多い長男だけど、それを差し引いても許してあげられるくらい良い所もあるのだろうか。
夫が長男とLINEで連絡を取り合って、あっという間に今週末に新居を見にいくことが決まった。「ぜひぜひ見に来て。」「おう、一緒にランチでも食べよう。」夫も長男もすごく嬉しそう。
数年前はいろいろと対立していた夫と長男。ようやく穏やかな親子関係が構築されて来た。私もほっと一息である。
自立をめぐる親子の攻防というのは、遅く来た息子の反抗期なのかもしれないな、と今だから思える。
体調がすぐれず、仕事も忙しくて、辛かった9月。息子のおかげで元気を取り戻せた。
