rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

「乳がんは早期なら簡単に治る」と思われているようです

先日の一泊入院の帰り、病院前からタクシーに乗った。すると、「長期入院ですか?短期?良くなったの?」と珍しく運転手さんの方から話し掛けてきた。普通、病人には立ち入ったことは聞かないだろうに。病院前で客待ちしているくらいだから、興味があるんだろうな、と思って、私が乳がん手術後に受けていた治療について、ざっと喋った。

すると、「えっ、乳がんって、早期発見・早期治療なら、簡単に治っちゃうんじゃないの?」という反応。またか、と思ったが、私も自分が乳がんになるまでは、世間一般の人たちと同じ感覚だったのだから仕方ない。

人によってタイプもいろいろだし、温存か全摘かもケースバイケースだし、術後治療もさまざま。順番も使う薬剤も違ったりする。「抗がん剤の治療を受けて。」なんて言おうものなら、(えーっ、この人、元気そうに見えるけどかなりヤバい病状なんじゃないの?)と思われるのが関の山。

ホルモン治療、なんじゃそりゃ?という反応も多い。ゾラデックス3年、ノルバデックス5年予定の私は、まだまだ先が長い。「この前の一泊入院でひとまず治療が一段落して。」と言うと、「じゃあ、もう病院通いしなくていいのね?」と言われることが多い。いえいえ、まだまだ治療は続くのだ。

マスコミが一般視聴者にじわじわと植え付けているイメージ。他には例えば、高齢出産についてもそうだろう。私が20代の頃は、「元気な赤ちゃんを産みたかったら、24才で産むのが理想なんだよ。クリスマスケーキっていうでしょ?遅くても30才までにね。」と周りのオジサン達に良く言われた。今そんなことを言ったら、「セクハラだ」と騒がれそうなので誰も言わない。しかし、「卵子は老化する」というのは本当のことで、高齢出産を何か華々しいことのように取り上げる、今の報道は問題ありだと思う。少し前に、NHKクローズアップ現代でもこの問題について取り上げていた。

さてさて、この運転手さん。「私はガンはやってないけど、頭も切ってるし、腹も足も切ってる。体中、傷だらけなんですよ。見た目はそんな風には全然見えないでしょ?」と、自分の病歴を語ってくれた。

34才で脳梗塞。「こんな年齢でかかる人はいないよ。」と当時、医者に驚かれたそうだが、軽かったのでちゃんと治って後遺症もないのだそうだ。今、60才くらいだろうか。

最初、歯を磨こうとしても歯ブラシが持てなくなり、風呂場で風呂桶も持てなくなったが、少ししておさまった。しかし、指が曲がって動かなくなったので大きな病院へ行くと、受付で整形外科に回され、4ヵ月入院。良くならないまま退院。仕事に復帰したら今度は急に話が出来なくなった。たまたま近くに居た医師が神経内科受診を勧めてくれて、受診後すぐ手術となったのだそうだ。

「病院選びをちゃんとすることって、ものすごく大切だよね。それと、大きな病気になる人は、ストレスを溜め込む人が多いから、上手に発散しないといけないよね。お客さんとかと話してると、多趣味な人はストレス解消がうまいなと感じるよ。」とアドバイスしてくれた。

趣味を楽しむ、そうだなあ、と思っているうちに自宅に到着した。