rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

1ハゼ、2ハゼ

このところ次男がコーヒー豆の自家焙煎にハマっている。

サークルの後輩がコーヒーにハマってから生き生きとして幸せそうで、自分もやってみたくなった、ということらしい。

もともとカフェインに敏感な次男は、市販のコーヒー粉で淹れたコーヒーを飲むと体調が悪くなることが多く、コーヒーは好きなのに飲めないというジレンマがあった。それが、その後輩が淹れてくれたコーヒーは全然違っていて大丈夫。なぜだろう?という疑問が出発点になり、コーヒーに魅せられてしまったようだ。

自家焙煎のコーヒー豆販売店で講習を受け、ますますのめり込んだ。「何も高額な自家焙煎機なんて必要ないんですよ。胡麻炒り器で出来ます。」と教えてもらい、さっそく金物屋へ。ちょうどセールをやっていて500円ほどで胡麻炒り器を購入。アルミホイルでフタを作り、蒸気を逃がす穴を開けて、あとはガス火にあてて振るだけ。

豆を均等にムラなく炒るのが難しいらしく、フタなしで様子を確認しながらやってみたり、と試行錯誤を繰り返していた。全体に熱が行き渡ると弾ける音がする。これが1ハゼ。13〜14分くらい。さらに炒ってると、ピキ、ピキッと音がする。これが2ハゼ。15〜16分くらい。その後、ドライヤーで冷風をあて冷ます。

コーヒー好きな夫が置いて行った手挽のコーヒーミルがあったので、それで挽いてハンドドリップで淹れる。

最初は焙煎具合が良くわからず、炭焼きコーヒーみたいな感じになってしまったが、おいしかった。部屋全体がコーヒー豆を炒った香りで包まれて、燻製されたみたい。夜遅く飲んだにもかかわらず、ぐっすり眠れた。カフェインで覚醒されそうなものなのに。不思議である。

次男は持ち前の研究熱心さで、翌日も翌々日も、1日に3回、4回と焙煎を続けて、とうとう好みのミディアムローストを体得した。まろやかで甘みがあって大変おいしかった。新鮮なコーヒーって、こんなにおいしいものなんだ!

コーヒーの生豆を購入するために、講習を受けた店に足繁く通った次男。「いやー、すっかりハマってしまって。なかなか焙煎が難しいですけど、おいしいですね。」と店主に伝えると、「最初は難しく思えるかも知れないけど、大丈夫。すぐ上手に淹れられるようになるよ。」と笑顔で言われたそうだ。生豆で買うととっても安いのに、「コーヒーっていうのは、もともとは自分で豆をとってきて自分で焙煎して飲むものだったんだ。」と教えてくれ、「工場で大量生産するようなものではないんだよ。」と確固たる信念を持って販売しているのだそう。

お陰で私もとてもおいしいコーヒーをいただくことが出来た。ありがたいことである。