rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

「新・家系の科学」はトンデモ本?

二万件以上の家系調査で家運盛衰の「謎」がわかった!
日本家系研究学会会長 与那嶺 正勝 著
「新・家系の科学」コスモトゥーワン

人の世に浮き沈みはつきものです。一生の中でも、大きく成功し、また大きく失敗するといった浮き沈みの激しい生涯軌跡を描く人もいますし、きわめて安定した人生を送る人もいます。人の一生の歩みというものは千差万別です。
それらの人々の人生の“歴史的寄せ集め”である家系も、長い目で見ると、一個の人間の人生に似ています。短命な家系もあれば、長命な家系もあり、またぐんぐん上昇していく家系もあれば、坂道を転げ落ちるように没落する家系もあります。

(本文より引用)

昨日、ブックオフで見つけて買ってきてさっそく面白がって読んでいた。以前ネットで紹介されたのを見たことがあり、気にかかっている本だった。

私くらいの年齢になると、人生の厳しさもあちこちで垣間見ていて、運命の不思議を感じることも多くなり、それの答えが見つけられたらいいな、という思いもあった。

家系調査の結果、「名士の家系、没落の家系、落ちぶれても盛り返す家系、上昇も没落もしない家系、上昇する家系」という五つのルートに分かれるのだとか。

そして、家系盛衰のポイントはずばり“夫婦仲”なのだそうだ。キーパーソンは女性。家系が栄える時は必ず仲の良い夫婦の存在があり、特に女性の影響が大きいのだそうだ。

消滅してしまう家系「絶家」は、恨みや不倫などが原因になってることが多い。なので、離婚は絶対にしてはいけない、色情因縁もすべての元凶、というようなことが書かれてあった。

なるほど、ふむふむ。
私の実家は、この先、弟が結婚する可能性ゼロなので、間違いなく絶家になる。まあ、それも仕方ないんだよなー、だけど、うちの実家は不倫も離婚も再婚もないんだけどなー、などと思いつつ読んでいた。どこか感じる違和感。

いいのかな?二万件調べて、それで「家系の盛衰には一定の法則があった!」なんて決め付けて。

調べていたら、こんなサイトを発見した。→ やや日刊カルト新聞

なんと、著者は統一教会の信者だった!ビデオセンターでの信者勧誘時にこの本も使われているようだ。アマゾンの書評にもそれらしい匂いが漂っていた。

「○○の科学」とか、「○○の法則」とか、新興宗教とかカルト宗教とか精神世界とかが好きな言葉である。「運命なんちゃら〜」というのも好きだな。

私は若い頃、こういう系のものに傾倒していた人間なので、よくわかる。「近づくな、危険!」である。

大体、家系がどうの、家柄がどうの、というところから差別や偏見は始まるのだ。私は雑草だし、雑草魂の人の話の方が好きなのに、ついついこういうものに気持ちを奪われてしまった。法則性を見出して、わかった気になったところでどうしようもない。

地道に誠実にがんばってる人でも、思いがけない災難に出会ったり、不幸に巻き込まれてしまうこともある。でも、そこからまた這い上がって生きるところが人間の素晴らしいところだと思う。

家系だけですべてを説明するのには無理がある、と私は思う。