rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

厳しさと優しさ

女子大生Sちゃんが12月半ばから遅番パートとして入社して来た。弱冠19歳。親元を離れて一人暮らし。家計の負担を減らしたい、と休みの日は勤務時間を増やして頑張っている。

「甘えて手を抜いてしまう所もあるみたいだから、厳しく指導してあげて!」と準社員さんに言われた私。あら?このセリフ、前にも聞いたことがあるような・・・と思った。

私より2歳年上のOさんは、もうすぐ入社して3年になる。慣れるまでネガティブ発言連発で、仕事を覚えるのにも時間が掛かったOさん。あの時も散々、「厳しく教えてあげて。」と言われた。店長はじめ、先輩たちもみんな辛く当たっていた。ちょっとしたことでも妙に責め立てられたり。

それを乗り越えたのはひとえにOさんの根性とガッツだ。「この人、私のこと嫌ってるんだろうなー、と思っても、ちょっかい掛けて最終的には仲良くなっちゃう。」というOさんは、コミュニケーション能力が高くて、周囲を明るくしてくれる人だった。

良いとか悪いとか、変に決めつけてしまうと、後で後悔することになる。「最初の頃、変に厳しくキツく当たってしまってごめんなさい。」とOさんに詫びた私。同じ過ちは繰り返さないようにしようと思った。

体型ぽっちゃりのSちゃんは、テキパキ動くタイプではなく、じっくり考えてから動くタイプ。言われてすぐに覚えて行動に移すことも苦手な様子。

接客、掃除、片付け、業務など、全ての面で指摘されまくりで、かなり参っている様子だった。あんまりガンガン責め立てるように言っても、本人には響いていかないようだし、実の母親より年上のオバハンに口うるさく言われるのは嫌だろうな、と思って、少し引き気味にしていた。

「掃除の仕方が全然なってないのよ!ちゃんと見てあげて。」と先輩に言われた私。しかし、少人数で業務の対応に追われ、なかなか出来ない時もある。Sちゃんも毎日怒られてばかりで、シュンとして元気がない。

一昨日の帰り道。方角が一緒の遅番Aちゃんがそれとなく聞いてみると、「仕事が出来なすぎて、自分でも本当に情けないです。」とSちゃんは落ち込んでいたそうだ。「どこで働いてもキツい人はいるからね。ここはまだいい方だよ。慣れるまで大変だと思うけど、みんなそうだから。私もそうだったよ。」と、Aちゃんは自分の体験を話してあげたそうだ。

「仕事に関することは全部、とても怖くて。」とSちゃん。指摘されるばかりで腰が引けてるようだ。「でも、明日もまた頑張ります。」と、帰り際に言ってたようで、やる気はある様子。

昨日、AさんOさんとSちゃんのことで話をした。

「なんか、うちの職場って、女性の新人さんにやたらと厳しくない?男子学生たち(就活などのために辞めていった)の時は、掃除のことなんて、そんなに細かく言ってなかったでしょ?」
「あんなにキツく当たることないのにね!初めてのバイトなのに、いきなり何でも完璧にやるなんて無理よ。」
「それに、何でもかんでも遅番の仕事にされて、負担増えてない?これじゃ、掃除や片付けに時間かかるわよ。」

そうなのだ。自分を振り返ってみても、19,20歳なんて時は、何もわかってないし何も出来てなかった。そんな自分が偉そうなことは言えない。

「厳しく指導」と言われると、なぜか口うるさい姑のような感じになってしまう。これってどうにかならないものか。

どこかホッと出来るようなコミュニケーション。難しいけど。生まれて初めてのバイト経験がこれでは、あまりにも悲しすぎる。なんとかしてあげたい。