先週末に腹部CTを撮ったはずなのに主治医からは何の説明もなかった。父の方から聞いてみると「ガンは少し小さくなってましたよ。抗がん剤が効いたみたいですね。良かったですね。」と言われたとのこと。
ガンが小さくなった?だから痛みも消えたのだろうか?投与前はそれほどの効果は期待できないような話だったのに?いずれにしても嬉しい誤算だ。
元気になったので、さっそく2回目の抗がん剤を投与された。ゲムシタビン、カルボプラチン、ドセタキセル。1回目の抗がん剤投与時の副作用がひどかったことを考慮して、前回の8割くらいに減量されたようだ。順調に行けば、8日目にゲムシタビンを追加投与の予定。さて、今回はどうなるか?
今のところ、ものすごく眠いようでよく寝てるのと、下痢になったり便秘になったりで、なかなかお通じの調節が難しいのが悩みどころ。あとは食欲もあり元気そうである。(主食は相変わらず冷たいうどん)
父の元気な姿にほっとしつつ、私はパートの仕事を辞めようか続けようかで悩んでいた。
父が順調に回復して行けば自立心の強い人なので、「これまで通りの暮らしを一人で続ける」と言うだろう。しかし、親戚や周囲の人たちから見たら、「末期がん患者の父親を見捨てたひどい娘」だよな。周囲の人たちに迷惑かけてしまうだろうし。ここはやはりパートを辞めて父の面倒を見るべきなのか。
毎日、片道1時間20分かけて大学病院まで通って、このチャンスに!!と古い食器やら押し入れの中の昭和時代からの遺物を片付けて。心配してやってくる親戚の人たちの対応に追われて。そんな毎日の中でフツフツと「やっぱり働きたい!!」という思いがこみ上げて来た。
なんか、煮詰まる。今まで仕事で疲れ切っていてへとへとな時もあったけど、逆に仕事で救われていた部分も多かったことに気が付いた。自分の持ち場、みたいなものかな?
そろそろ10月のシフトを組む時期なので、パート先に電話して店長に相談した。
父の状態が思いがけず良い方向に向かっていること。多分、余命数か月というほど切羽詰まった状況ではないこと。それでも、これから先も実家と自宅を行ったり来たりの生活になると思うので、シフトの面では迷惑を掛けることが多くなるかも知れない、ということ。
「これから先もシフトの面でものすごく迷惑をお掛けすると思うんです。それですごく悩んで、仕事を辞めてしまった方がいいのかな?とも思ってるんですが。」と言うと、
「辞めないでください!!rosaさんに辞められたら今よりもっともっと大変になっちゃうよ。お願いです、辞めるなんて言わないで。」と店長。おおっ、なんかホロリ。
「お父さんの具合が悪くて急きょ休まなきゃいけない、なんてことがあっても、その時は何とかしますよ。今だって、私は休まないでずっと出てるし(笑)。辞めるなんて言わないで。」とありがたいお言葉をいただいた。
辞めないで何とか続けよう。いろんな介護サービスを申請したりして、工夫しながら何とかやってみよう。親の介護なんだから、お金が掛かるのも時間が掛かるのも想定内である。
自分の心は決まったものの、父や親戚には言いにくいなぁ。(ため息)