rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

便器が真っ赤に。。。

20日(日)のお昼までは来客もありデイルームで談笑していた父だが、お客が帰るとまた辛い副作用との闘いが始まった。

抗がん剤2回目投与から5日目。前回よりも早く出て来た。ムカムカして気持ち悪くて食べられないらしい。

昨日は6日目。すっかり副作用でやられたらしく、「全然ダメだ。まったく食べられない。夜中に息苦しさもあった。あれはすごく気持ち悪い。死んじゃうんじゃないかと思った。」とかなり意気消沈。

看護師さんが指先の酸素飽和度を計ったら98%あった。「うーん、大丈夫だね。ベッド、頭の方を少し起こしてみたら?ラクになるかも。」と言われてやってみたら、効果てきめん。「内臓が上がってきてガスがたまるのよね。」とのことだった。なるほど。

午後になってから、いとこのAちゃんが来てくれた時も、「こんなに苦しいなら、もう抗がん剤は二回でやめにする。こんな思いはもうたくさんだ。どうせ死ぬのなら、苦しまないでコロっと逝かせてほしい。そんなことお願いしてもしてもらえないだろうけど。」なんてことまで言うので、思わずAちゃんと顔を見合わせた。「そんなこと言わないで。おじちゃん、もう一回頑張らないと!」と励ましてくれた。

今日は7日目。朝行ったときは元気がなくて辛そうだった。食事がとれないので点滴もしていた。しかし、昼くらいになると元気が出てきて、ゼリーとチーズ蒸しパンを食べ、私が買って行ったおにぎりも「後で食べてみようかな?食べられるかも。」と心なしか表情も明るい。

少し元気になった所で父がポツポツと話し始めた。
「今日の明け方、トイレに行ったら便器が血で真っ赤になったんだよ!!いやー、本当にびっくりした。尿の方じゃなくてお尻から出たんだ。真っ赤になってすごい量だったんだよ。」

血尿じゃない?とすると下血というやつか?でも、どうして?2回出て止まったそうだ。お医者さんが肛門に指を入れて診てくれて、「痔じゃないな。」と首をかしげていたそうだ。「痔の所見は見られません。多分、お腹の方からの出血だと思われます。」お腹の方?なんだか曖昧な表現。連休中で精密検査が出来ないのかな?

原因がハッキリしないので何とも不安だが、父の状態は快方に向かってるようだし。「お前、別に何もしてもらうこともないから。早く帰れ。」と言われて早めに帰って来た。

何だかとっても気になるので、あちこちに連絡して、いとこのAちゃんにもメールを入れておいた。少ししてから、Aちゃんから電話がかかってきた。

「メール見て私もびっくりして、今おじちゃん(父)の病室に行ってきたんだけど。おじちゃん、元気になったね。昨日はあんなこと言うから心配してたけど、今日は大丈夫だね。目力もあるし表情もいいし。出血のことは、あまり心配しなくてもいいんじゃないかな?うちの患者さんでもすごい出血した人がいて、本当にびっくりするくらいだったの。うちの先生も診たけど痔の所見がなくて。大学病院に回したんだけど、結局その人は痔だったの。」とさすがナース、慌ててなかった。

「そういえば10年前くらいにこんな患者さんもいたわ。大腸のガンだったのね。ものすごい出血してびっくりしたんだけど、診てもらったら『あなたのガンは消えている』と言われたんだって!出血して流れちゃったのかしら?とその当時みんな驚いて。そんなこともあったのよ。だから、昨日腹部レントゲンも撮ったようだし、痛みもなにもないみたいだし。そんなに心配しなくても大丈夫かもよ。」ええっ?そんな驚愕するようなことが現実にあるなんて!現場で起きてることってスゴイ。

「あと数日でrosaちゃん帰るでしょ?その後のことは私に任せてね。なるべく毎日行くようにするからね。」とAちゃん。ありがたい。この先、Aちゃんの身に何かあった時は私が助けに行くからね、と心に誓った。