rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

世話焼き県民性

秋田という所は、良くも悪くも人と人との関わりが深い所である。何かと世話を焼きたがる県民性なのかも知れない。

実家に泊まって病院通いをしていた時、父の本家のおばあさんから電話があった。私に何の用だろう?と思ったが、父が入院したことを人づてに聞いたらしく、病状などの確認をしたかったらしい。どこから聞いた話かの説明から始まって、私へのねぎらいまで喋る喋る。

「私もある病気を持っててね。平成14年に『何も治療しなければあと2年の命』と言われたのよ。それが治療がうまく行って医者から『数値が良くなったな。これは治るかも知れないよ。』と言われて、あれから13年、今でも生きてるの。」

おばあさんは84才。一年前、弟の葬式の時に久しぶりに会った。病名はハッキリ教えてもらえなかったが、血液のガンらしい。ふらふらしてめまいがして息苦しく、どうしてこんなに具合が悪いのだろう?と思ったらしい。

「一粒1000円の薬を1日に4回飲んだの。それを3ヵ月。」と言っていたので、抗がん剤の飲み薬だろうか?

「一時は体重が35kgまで減って肺にも水がたまって、いよいよダメかな?とも思ったんだけど。良くなったんだよ。」という話にはビックリ。「だから、あなたのお父さんにも頑張ってと伝えて。」

おばあさんの病気が発覚した頃、旦那様(父の従兄弟)は認知症の症状が進んでいて、施設入所の手続きに走り回っていたそうだ。「私は今とても忙しいから、入院なんてしてられない。」と言ったら医師から「そんなこと言ってたら、あなたのほうが死んじゃうよ。」と言われたらしい。

「あれから13年。今も生きてるのよ。」血液のガン治療が進んでいる、というのは本当だったんだ!それにしても、旦那様がそんな状況なので、冬はふらふらしながら重い除雪機を動かして雪飛ばしまでやっていたそうで。すごいなー、と感心した。

さてさて。
うちの夫が自然気胸で4回入院した時、男性の病棟というのはあまり話もせずにシーンとしているものなのだな、と思ったのだが、今回の父の病棟はいつもけっこうにぎやかである。

4人部屋でベッドごとにカーテンは引いてるのだが、何かとよく語りかけてくる。部屋を代わっても人が入れ替わっても同じ。困ってると教えてくれるし、あいさつもよくしてくれる。これは秋田の県民性なのだろうな、と思った。

実家から帰る時、田舎のローカル線の駅でぼーっとしていたら、話し掛けてきたオジサンがいた。父のことを知っている人で、「◯◯ちゃんの娘さんかぁ。◯◯ちゃんはよく飲み歩いてるよな。楽しいお酒を飲む人だね。人との付き合いが良くってなぁ。」と言われてびっくり。田舎は世間が狭いのだ。父の病気のことも噂で広まっているらしい。

温かくもあり面倒くさくもあり。今回、父がいない実家に行き、父のいない実家から帰り。なんだか切なかった。