rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

「Sweet Rain 死神の精度」を見た

思いがけず良い映画を見てしまった。感動した。

Sweet Rain 死神の精度
伊坂幸太郎氏の作品を金城武主演で映画化したもの。

先日、多忙な中でようやく自動車学校の卒検合格を果たし、大学の試験も終わり春休みに入った次男が、「大好きな伊坂幸太郎作品のDVDをたくさん借りてきた。お母さんも一緒に見るかと思って“八日目の蝉”も借りてきたから、一緒に見よう!」と誘ってくれたので、今週は連日DVDを見まくっている。

男の子って優しい!女の子のような気配りはないし単純だけど、男の子特有の優しさには癒されたり和まされたり。男の思考回路は女とは違うものなんだな、というのも男の子を育ててわかった。息子が「面白いよ!」と薦めるものにも興味がある。自分では選ばないものなので、知らない世界の扉を開けるような気分である。

〜あらすじ〜
死神の仕事は、人が不慮の死を迎える7日前に現れて観察し、その死を「実行」か「見送り」か判定すること。晴れた空を見たことがない、雨男の死神・千葉(金城武)にとって今回のターゲットは、27歳のOLである藤木一恵小西真奈美)だった。彼女は、電機メーカーのサポートセンターに勤務し、あるクレーマーからの執拗な苦情電話に悩まされていた。一恵に接近した千葉は、その不幸な身の上話を聞かされる。彼女は、両親をはじめ、周囲の親しい人物たちが次々に死に見舞われてきたというのだ。そんな彼女に、初めて明るい兆しが訪れた。クレーマーの正体は音楽プロデューサーであり、一恵の澄んだ声に惚れ込んで歌手デビューを迫ってきたのだ。ようやく幸福に恵まれた彼女を見た千葉は、その人生を「見送り」と決めた。上司であり、相棒でもある黒い犬から責められながらも…。次の千葉のターゲットは、ヤクザの藤田(光石研)だった。弟分の阿久津(石田卓也)から一途に慕われるほど侠気の強い藤田は、単身で敵対する組へと乗り込んだ。罠にはめられた藤田だが、それでも抗争には勝利する。目的を果たした翌日、藤田は交通事故で他界した。そして、千葉が訪れたのは海辺の理髪店だった。そこでは老女のかずえ(富司純子)がロボットの竹子(奥田恵梨華)と、ひっそり営業していた。千葉の正体を死神と見破ったかずえは、明後日に大勢の子供の客を集めて欲しいと頼む。最後の願いを叶えようと、悪戦苦闘して子供たちを集めた中に、ひとりだけ違う子供がいた。その子は、かずえにとっての孫だった。かずえは藤木一恵の成長した姿であり、そんな一恵の息子が阿久津だったのだ。親子三代にもわたる生涯を見守り続けてきた千葉は、珍しく晴れた空の下でかずえとともに広大な海に臨む。そして、いつにない心のやすらぎを感じるのだった。

「なに、このB級映画みたいなつくりは?」「うわ〜、安っぽいな。」などと言いながら見たけれど、「ラッシュライフ」よりも「ゴールデンスランバー」よりも、私はこの「Sweet Rain 死神の精度」がダントツで好きだ。映画の作り方、描き方にそれほどのこだわりはなく、画面もすっごくシンプル。それだけに役者の力量がものを言うってことなのだろうか。

金城武の死神、サイコー♪小西真奈美の幸薄〜い感じや、ヤクザさんたちの格好良さ、最後の富司純子が素敵。「思い残すことは何もないよ。もう、いつ死んでもいいわ。」と心からの笑顔で語っていた。私もあんなふうに生きて行きたい。良い映画だった。

ラッシュライフ」は期待して見たのだが、死体をバラバラにしたりするシーンがあまりにもグロくて。そこばかりが心に残ってしまい好きになれなかった。

ゴールデンスランバー」は見ていて面白くて娯楽としてはとっても楽しめるのだけど、感動はしなかった。

「八日目の蝉」はNHKのテレビドラマで毎回泣きながら見ていた。私としてはドラマの方が感動が大きかった。檀れい、星蘭ちゃん親子がとっても良くて、北乃きいのスレた感じがバッチリハマってた。完成度の高いドラマだった。なので、映画の方は私としてはイマイチだったが、息子はとっても感動していた様子。「八日目の蝉」という意味がまた泣かせるのだ。

さぁ、今度は何を見ようかな?