「シニア世代もドンドン働こう」と推奨されてるようなご時世だが、私のパート先では60代が長続きしない。
9月頃から働き始めたシニア男性Sさんも、今月いっぱいで退職することになった。
私より一つ年上、今年62才。黙々と良く働く人で人柄も良く重宝されていたのに、なぜ?と思い、休憩室で一緒になった時に話し掛けてみた。
「実家の母が一人暮らしなんですが認知症が進んでいて、目が離せないんですよ。地元にいる姉と交代で見てるんですけどね。片道2時間半くらい掛かるので、行ったり来たりも大変で。特養ホームなんて全然空きがなくて、順番待ちの人で溢れてますよ。」
「女房の実家は静岡で、義母の介護を義父がしてるんですが、義母は体重が120キロもあるから義父が会うたびにどんどん痩せこけて行って。女房もしょっちゅう実家と自宅を行ったり来たりで。」
他の人から聞いた話では、Sさん本人も病気で腎臓を片方摘出していて、体調も思わしくないとか。
そんな状況では週3くらいのパートも大変だろうなぁ、と思った。
「年金があるから生活には困らないですけど、交通費の足しになれば、と思ってパートを始めたんですけどね。」とため息をついていた。
夫婦それぞれに親の介護、って本当に大変そうだ。
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女子大生パートのFさんは2月いっぱいで退職することになった。
遅番で一緒になった時に彼女の方から「就活と両立しながら働くのが大変になって来たので辞めることになりました。1年半の間、いろいろありがとうございました。」と丁寧に話をしてくれた。

Fさんは一時期、とても暗い表情で仕事をこなしていたことがあった。
「あの頃、何か辛いことがあるんだろうな、辞めるんじゃないかな?と、私は思ってたのよ。」と私が言うと、「そうなんですか。...実は社員さんからいろいろ注意されることが多くて。泣きながら帰る日が続いていたことがありました。でも、その前のパート先も辛くて心が病みそうになって辞めたから。同じように病むんだったら、どこで働いても一緒かな?と思って耐えました。」と、心の内を明かしてくれた。

スポーツ好きな両親の元で、小さな頃からサッカー女子だったというFさんは、オシャレやメイクにはあまり関心がなく、世間知らずな所もあって、それが社員さんを苛立たせたようだ。エレクトーンも弾くし刺繍も好きだし、多彩な人なのに。
「どこに行っても嫌な人の一人や二人はいますよね。良い勉強になりました。遅番でこうやって話を聞いてもらったりして、ホッと出来る時間でありがたかったです!」
Fちゃん、成長したなぁ。
人手不足で大変なのだから、そんなにキツい態度で教えなくても良いのに、と私は思う。そんな、泣くような思いしながら行かなきゃいけないパート先なんて。
最古参で最年長の私。いつまでここで働いて行こう?と考えてしまう。