私はシフト制の職場でパートとして働いている。
以前は早番・遅番問題で揉め事が絶えなかったが、落ち着いたようにみえる現在でも不平不満があちこちから噴出している。
「連休が少ない。」「土日祝日の出番が多い。」「私ばっかり大変。私ばっかりいつも損してる。」「毎週、均等に休みを配分してくれればいいのに、週によってすごくばらつきがある。」「苦手な○○さんと一緒のシフトばっかりで憂鬱。」etc...。
以前、出来上がった翌月のシフト表を見て、「なんなのこのシフト！ひどいシフトねー。」と声をあげたパートがいた。隣にいた社員さん(現在は他店に転勤)は、「すみません。私が組んだシフトです。」とひどく恐縮していた。
ある程度の人数になると、シフトを組むのはなかなか大変な作業らしい。
みんな自分本位にいろんなことを言うけれど、社員さんたちに比べればパートなんて楽なものである。フルタイムで開店から閉店までとか、遅番で働いて翌日は早番とか、欠員が出たら何があっても駆け付ける、とか、社員さんたちは大変そうだ。
売り上げだ、数字だ、と上層部から厳しいことを言われる日々。
「楽なシフト」って、どんなシフトなんだろう。
土日祝日の休みが多くて、連休も多くて、各週均等に休日が割り振られていて、一緒のシフトに入る人数も多くて、とかだろうか?
しかし、仕事の大変さはその時になってみないとわからない部分も多い。やたらと怒る客、イチャモンをつけてくる客に当たったり、めちゃめちゃ忙しい日に当たったり、人間関係のトラブルに巻き込まれてしまうこともあるかも知れない。
逆に大変そうなシフトだったのに、平和な日々が続くこともある。
コロナ禍で大変な世の中にあって、この程度でブーブー言えてるなんて、もしかしたらかなり平和な職場なのかも知れないのだ。暇だから言えるのだ。
今の職場で働く前に、ベーカリーでパートをしていたことがある。
今の職場は1ヵ月ごとのシフトだが、そこは2週間ごとのシフトで、大まかな早番遅番はあったものの、毎日１〜3時間くらい前後する細かいシフトが組まれていた。
私より年上のパートさんは、「休みの希望は特にないです。シフトに合わせて働きますので、よろしくお願いします。」といつも言っていて、「いやぁ、いつもすまないね。有難いよ。」と店長から感謝されていた。
そこまでのことはなかなか難しくても、それに近い気持ちでいることは出来そうである。
両親と弟を見送り、空き家になった実家も売却したし、息子たち二人は親元から独立して東京で元気に働いている。夫は14年間の単身赴任から戻り、定年再雇用で以前より楽なペースで働いている。
現在の私は、シフトに合わせて働くくらいはお茶の子さいさいである。文句言わずに気持ち良く働いて行こうと思う。
