rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

癌闘病「見事な終わり方」の話を聞いた

従兄弟の妻TさんからLINEが来た。

「M子さんから喪中ハガキが届きました。rosaさん、どうしましょう。急ぎませんので連絡お願いします。」

 

喪中ハガキ?亡くなったのは誰?この時点でうちには届いてなくて、ただただビックリ。

M子さん(私の父方の従姉妹)の夫が亡くなったようだ。

 

夕方、M子さんに電話したが不在。少ししてから、「電話で話すと、なんとなく寂しくなるのでLINEで。」とのことで、詳しいお話をいろいろ聞いた。

 

M子さんの夫Kさんは74歳。

2018年膵臓癌ステージ2で見つかり、10時間の手術。

それから4年、仕事をしながら抗がん剤治療。夫婦で洋菓子とパンの店を経営していた。今年、3 月で店は閉店。

6月に骨転移が見つかり、それから1ヵ月と少し。

最後まで自宅でご飯を食べ、お風呂にも入り、なんとなく最後が近いかな、と感じて7月末に受診。1日だけ入院して、翌日旅立った、とのこと。

趣味も夫婦で十分に楽しんで、あちこち旅行にも行ったとのこと。

娘二人は近所に住んでいて、孫たちにも囲まれて穏やかな毎日だったようだ。

コロナ禍のこんなご時世なので、親戚にもほとんど知らせず、家族葬でひっそりと見送った。仲の良い友人たちも来てくれたので、家族葬という感じでもなかったとか。

 

二人ともカメラ大好きだったので、M子さん撮影のお気に入りの写真を遺影にしたとのこと。LINEでその遺影も送ってくれた。普段のそのままのKさんだった。

 

話を聞いて私は、「癌患者として、なんて立派な終わり方!」と思った。お見事、である。そんな風に出来るんだなぁ、と。

 

膵臓癌なんて聞くと、「長生き出来ない」とまず思ってしまうが、4年頑張ったなんて。「主治医にも、ここまで頑張ったのは奇跡に近い、って言われたの。」とのこと。

 

M子さんとKさんは、私が高校生くらいの頃、生まれたばかりの子供たちを連れて、よく実家に遊びに来ていた。お菓子やパンをいつもたくさん持って来てくれて、アップルパイなどホールでよくいただいていた。

 

「美味しいものをたくさんいただいて。アップルパイ、美味しかったわー。」と送ると、「アップルパイ!Kさんの得意な商品!」と返って来た。

これからアップルパイを見るたびに、Kさんを思い出してしまいそう。

 

M子さんは70歳くらいかな。仲の良いご夫婦だったから、寂しさもひときわだろうな、と思う。でも、本当にお見事。見送り方もお見事。人生の先輩として見習いたい、と思った。