仕事休みの土曜日の夜。
夕食を食べ終えた頃、LINEが鳴った。高校の時からの友人Yちゃんから。お久しぶりなLINEは、かなり長文。あまり愚痴を吐かないタイプのYちゃんなのに、珍しいなーと思いながら読んでみた。
「自分の事で精一杯で連絡出来ずにいてごめんなさい。簡単に言うと、退職した夫が家にいるストレス。とにかく、冬の間はひとりになれる日が全くなくて。毎日悶々としていました。」
「夫在宅ストレス」というものらしい。
Yちゃんのご主人はこの春に60歳で定年退職した。「今まで部下だった奴の下で働くなんてゴメンだ。」ということで、再雇用の道は選ばなかった。
ようやく最近、バイトを見つけて週2回働くようになり、Yちゃんも一人で過ごす時間が取れるようになって来た、ということだ。
「ようやくひと山乗り越えたような気持ち」と書かれていた。「自分がこんなに一人が好きだったって、初めて知りました。」とも。
なかなか辛そうである。夫婦仲は悪くないのに、ご主人に家にずーっと居られるのは、かなりのストレスだったよう。Yちゃんはフルタイムで働いているので、帰宅したらすぐに食事の支度したり、家事に追われたりしていたのだろう。
私の方はというと、「夫在宅ストレス」というほどのストレスもないなぁ、と改めて考えてみた。
私のパートが遅番で、帰宅するとご飯食べてお風呂入って、テレビ見てダラダラしたりと忙しい(笑)。夫は超朝型人間なので、私とちょっと雑談すると、「もう眠いからおやすみ。」と寝室に行ってしまう。布団の中でYouTubeを見たりしてるらしいが、私が寝る頃にはすでに熟睡してる。
朝は4時とか5時に起きて、一人の時間を楽しんでるようだ。私が起きるのは6時。この時間のズレがあるので、いい具合の息抜きにもなる。
週5日再雇用で働き生活のリズムも整うし、自分のことは何でも自分でやる人なので手が掛からない。休みで家にいても、ちょこちょこ買い物に出掛けたりするので、ずっと一緒というわけでもない。(基本的に休みが一緒の時は一緒に行動するけど。)
Yちゃんは少し前まで長男夫婦と同居して、孫たちのお世話もしていた。その時も「一人の時間が取れなくて、すごくイライラすることがあった。」と言ってたなぁ。長男の転勤で夫婦二人の暮らしになったのだ。
コロナ禍ということもあって、以前ならなんてことなかった息抜きが、出来にくくなってるのかも知れない。他愛ないおしゃべりとか、ちょっと弱音を吐いたりとか、しにくくなっているのだ。
東京にいる娘さんともコロナ禍で会えない。うちもそうだ。息子たちと2年も会えてない。
なかなか微妙なテーマなので、電話するわけにもいかず(夫が近くにいるから)、LINEでポンポンとメッセージを交わした。それだけでも、心が軽く元気になったような気がした。
少し前の義理母の葬儀で、飛行機の距離を移動して、たくさんの人たちとコミュニケーションを取り、(こういう楽しみを忘れていたなぁ。)と実感した私。コロナ禍で辛い思いをしてる人は、世の中にたっくさんいるのだろうな。