rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

乳がん術後10年検診

乳がん手術から早10年。

今回は造影剤を入れてのCT検査もする、との事で、いつもはノホホンとしている私も緊張していた。再発、転移という言葉も浮かんで来て、何だか不安。

 

そうなのだ。乳がん経験者はみんなこんな風に不安と闘っているのだ。しかし、ここを通過しないことには先に進めない。勇気を振り絞って、病院へと急いだ。

 

受付を済ませると看護師さんから指示があった。血液検査、マンモグラフィ、造影剤CT検査、最後に乳腺外科外来に戻って、超音波検査と主治医の診察、という流れらしい。

 

渡されたファイルには、「大至急」という赤文字が入れてあった。(えーっ、なんか私って急を要するような状態の患者なの?)と、勘繰ってしまったがそうでもなさそう。あまり心配のない古い患者を早く回そうという事だったらしい。

 

患者で混み合ってる血液検査を早く済ませて、マンモグラフィも順調に終了。CT検査は意外に混んでいて少し待たされた。

 

造影剤を入れてくれたベテラン看護師さんは、「鈴を転がしたような」という表現がぴったりな感じの癒しボイスの方だった。

「あらー、血管が細いのねー。じゃあ今回は裏街道から行くわよー。」と、普通は取らない裏街道の血管に針を挿してくれた。上手だった。

ここの病院は看護師さんの対応が実にお見事で、いつも感心する。私の前の80歳超えのおばあちゃんにも、優しく対応していて感じが良かった。

 

乳腺外科外来に戻って、ほとんど待たずに診察室に呼ばれた。

「血液検査、マンモグラフィ、造影剤を入れてのCT検査、全て異常なしですよ。超音波検査も大丈夫。」と主治医。良かったー。

 

「さて、今回で10年という事なので。今後は連携医の方で、年一回の検診を受けていただくようにしたいと思います。紹介状をお書きしますので、後で取りに来てください。」と主治医。

「連携医のご希望は?」と聞かれたので、一番最初に乳がん告知をしてくれた医師のクリニックに紹介して欲しいとお願いした。

 

自宅から近くて通いやすくなる上に、今度は一年に一回になるのだ。今まで、「周りの患者さんたちは、近隣の連携医に回してもらったり、年一回とかになってるのに、どうして自分はいつまでも半年に一回で、大きな病院に続けて通わないといけないのだろう。」と疑問に感じていたのだ。よほど再発の危険性あり、と思われているのかな、と。

 

それでも、丁寧に診てもらえたのはありがたかった。診察前後の着替え中とかに、他の患者さんの話が漏れ聞こえることがある。CT検査で腫瘍が見つかった、とか、再発云々とか、色々である。

 

だから、「全く異常なし」というのは実にありがたいことなのだ。「健康な方の乳房に乳がんが出てくる事もあるからね。一年に一回の検診は欠かさないようにしてください。」と、主治医も言っていた。

 

10年通った道を歩いた。

雲ひとつない青空に銀杏の木の黄色がまぶしい。

f:id:rosa8719:20201112112048j:plain

今日でこの病院からは卒業だ。今まで10年、お世話になりました。

肩の荷が下りたー。心の中でお祝いしよう。