昨夜、仕事から帰って夕食の準備をしていると、夫が「あのさー、前にも言ったと思うんだけど。これはここじゃなくてここに、これはここじゃなくてこっちにしまって欲しいんだよね。」と、台所用品の収納場所についていろいろ言ってきた。
確かにちょっと前にも言われたが、私にとっては、ほとんどどうでも良いようなことだったので、すっかり忘れていたのだ。
「そんなこと、別にいいじゃん!どっちでも良いでしょ。仕事から帰ってお腹空いてるのに。今言わなくっても。」と私は不機嫌になった。会話もなくなり、微妙な空気が流れる。
(口うるさい姑みたいだわ。また小言か。)と内心ウンザリした私。
数日前は朝ご飯前にバトル勃発。早朝から起きてた夫が薬箱を整理していて、「古い薬がこんなにたくさんあった!なんで捨てないで溜め込んでたんだ?」と言って来て、「まだ朝ご飯も食べてないのに。」と私が怒ったのだった。(どうも私はお腹が空いてると怒りに火が付くタイプらしい)
少ししてから、また夫が冷静に話し始めた。
「でも本当に使いにくくて困るんだ。しまう時に、気を付けてもらえないだろうか。」
言われっぱなしというのも悔しいので、「じゃあ、私も今まで遠慮して言わなかったこと、言ってもいい?」と聞いてみた。
すると、「えっ。何?言ってみて。」と夫。「こんなこと言ったら悪いよな。傷つけてしまうな。でも、何とかして欲しいな、と今まで葛藤していたんだけど。あのね、匂いなの。」と私。「えっ。それってつまり、加齢臭とか、そういうこと?」「そうなの。もう少し気を付ければ、改善出来そうな気がするんだけど。」一か八かで打ち明けてみた。
61歳になる夫は自分でも気になっていたらしく、「時々、自分の加齢臭みたいなのが気になって、落ち込むことがある。」「ワキガかな?と思うくらい、変な匂いが脇の下からすることがある。」などと言っていたことがあった。しかし、そこを責めたらかわいそう、と思った私は、「えー、大丈夫だよ。」などと適当に交わしていたのだ。
しかし、やはり匂う時がある。
多趣味でいつもいろんなことに興味を持ち、「あっ、ヤバイ、もう寝なきゃ。風呂は面倒だからいいや。」ということが多い夫。まめにシャワーを浴びるだけでも改善出来そうに思うのだ。
「そうか。そんなことなら、もっと早く言ってくれれば良かったよ。」と夫。人にガンガン言う人ではあるが、意外に素直に聞いて受け入れてくれる人でもあった。
自分でガーっと頑張って、瞬間湯沸かし器みたいな時もあるが、過去のことをグジグジ言ったりすることもないし、サッパリしてる人でもある。
「ここはこういう風に改善したい」ということを、感情的にならずに議論したいのだろうな、と思った。案ずるより産むが易し。
匂いのことなんて、受け入れ難い話なのに素直に聞いてもらえて良かった。ならば私も改善しよう、という気持ちになった。