友人Kさんとランチした。Kさんがいきなり、「私ってば妹とベッタベタでー。もう、妹とベタベタ一緒にあっち行ったりこっち行ったり。弟(50代独身)ともベタベタだし。このトシで。私は実家の母親も大好きで、いまだにマザコンよー。もう恥ずかしいわー。」とベタベタぶりを告白。
Kさんの妹家族は十数年前に近所に引っ越してきて、濃い付き合いを続けている。
「私は息子一人だし、妹は男の子三人。だけど、姉妹でよく会ってるし、実家の母親とも行ったり来たりしてるから、お喋りも出来て満足してるの。弟も一緒にみんなでステーキ食べに行ったりしてるし。」
「でもね、友人にこういう話をすると、なにその家族?ベタベタし過ぎて気色悪い!とか言われちゃうの。」
「娘がいる人は、娘とベタベタ出来て満足するみたいね。今はみんな母娘仲がいいものね。私と妹は娘がいないけど、女同士、近所で良かったわ。」
Kさんの話を聞いて、なるほど〜と頷く私。
パート仲間のAさんのお姑さんの話題を振ってみた。お姑さんは先月から入院中。精密検査の結果、余命一年くらいだろうと宣告されたという。ご主人が埼玉に住む義姉に連絡したが、義姉からは返事も来ない。
以前、他の病気で半年ほど入院した時も一度も見舞いにも来なかった。
「実の親なのに心配じゃないのかしら?普通、あり得ないわよね?意地悪で気難しくて苦労させられた姑だけど、いくらなんだってひど過ぎるよね。」とAさんは呆れてる。
「実の娘が見舞いにも来ない、連絡しても返事もない、って、意外と介護現場ではよくある話よ。」とKさん。Kさんは介護パートの仕事をしてる。
「その義理のお姉さん、娘さんがいるんじゃない?」そうそう、娘もいるし、生まれたばかりの孫もいるらしい。
「娘がいると、母親は娘との関係で満足しちゃうのよね。さらに孫がいたら可愛くってしょうがないでしょ。そっちの方に気持ちが向いてしまうの。自分の老いぼれた母親なんてどうでも良くなるらしいよ。そうなってしまう背景もあるでしょうけど。あと、嫁さんがいると気を使う。実家とはいえ帰りにくくなるみたい。」
おお、そうなのか!なんだか長年の疑問が晴れたような気分。
古いものよりは新しいものの方に価値を感じるものらしい。
うちは息子二人、実にそっけない関係性だけど、昨年帰って来てくれた夫が私に構ってくれてるから、それで満足してるんだなぁと思った。
夫婦の関係も、例えば過去に実家の事をボロクソに言われたり、大事な時に何もしてもらえなかったりすると、積年の恨みが募ってしまうものらしい。
なるほど、なるほど、と頷く私。
そういう目で改めて周囲を見つめてみると、色々な疑問が晴れてくる。面白い。