接客業(販売パート)をしていてなにが辛いって、悪質なクレーマーに遭遇した時である。
「怒られやすい私を克服する」を目標にしてから、お客様からお叱りを受けることは激減し、ここの所、しばらくは平和な日々が続いていた。しかし、確率的にもそういう人に当たってしまうことはやむを得ないことで、たまたま昨日は「大当たり」な1日だった。
極端にシフトの人数が少ない所へ、その女性はやって来た。40才前後だろうか。詳細は書けないが、要はその女性の意にそぐわない結果になり、私はいつも通りに丁寧にそれを伝えた。
すると怒り出して徐々にエスカレートし始め、私の名札をじっと見て、
「あぁ、あなたが◯◯さんね。あなた、ものすごく評判悪いわよ!私の友人も、この店にいる◯◯っていうオバサンが、態度が悪くて対応も悪くてひどいって言ってたわ。友人は怒って、お客様相談室にすぐに電話したって言ってたわ!」
と言い放った。
さすがに「ものすごく評判悪い」はショックだった。私の知らない所で、そんな噂が流れていたのだろうか。会社に迷惑を掛けてたら、と思うと、申し訳なさでいっぱいになった。
その後も、「オバサンのくせに」「すごいオバサン」などと、やたらと「オバサン」を連呼され、あまりにも腹が立ったので、「オバサンで申し訳ありません!」と言い返してしまった。(大人の対応ではありません。これは反省。)
そんな所へ運良く店長が通りかかった。私はすぐに店長に事情を話して、対応を代わってもらった。すると、その女性は、今度は店長に向かって私への罵詈雑言を並べまくった。
「あの◯◯というすごいオバサンの店員が、態度も対応も悪くて最悪。」「あんな人がお母さんだと、子供もかわいそう。」「店員の教育がなってないんじゃないの。」「私の友人も怒ってお客様相談室に電話したのよ。」「オバサンだからオバサンって言ったら、言い返されたわ!お姉さんって言えば良かったかしら?でも無理があるわよねぇ。」「あんな風に言い返す店員なんて、ありなの?」
私に聞こえるように大きな声で話していた。
何とか店長がうまく収めてくれて、その女性は帰って行った。
「いやぁ、rosaさん。ああいう時はじっと我慢ですよ。大変かもしれないけど、言い返したりしないで、我慢した方がいいんですよ。」と言われ、(そうだよなぁ)と反省した。
☆ ☆ ☆
休憩から戻ると、店長と先輩と私の隣にいたパートさんが先ほどの件で話し合っていた。
「rosaさんの対応は全然悪くなかったですよ。間違ってないと思います。むしろ、あのお客様の言い分がおかしいです。」
「あのお客様は以前から時々来店されますが、その度に色々あるんですよ。」
と、なぜか風向きが変わり、「そうか。なるほど。悪質なクレーマーなんですね。rosaさんは今回のことはあまり気にしないで。目の前でオバサンオバサン言われて傷ついたと思うけど、早くいつも通りのrosaさんを取り戻してください。」と店長が優しい言葉を掛けてくれた。
「そうよ。それにお客様相談室からは何も連絡来てないから。あのお客様の作り話だと思うよ。」と先輩。
今まで頑張って来て良かった。
悪質クレーマーは、最初は仕事上の問題でも、途中から人格攻撃に変わる。私なんて、(そんなに見苦しいほどオバサンなのか。オバサンはこんな所で働いてちゃいけないのか。)と本気で考えた。
こんなだから、接客業は人手不足が深刻化するばかりなのだと思う。
オバサンは負けずに頑張るぞ。
☆追記
ベストなタイミングで、ちきりんさんが「モンスター顧客」についてブログに書かれていた。
まったく同感である。
何度説明してもわかってもらえなかったり、理不尽な要求をされたり、常識が通用しなかったり。
「お客様は神様でしょ?」と思ってる人が多すぎる。優秀な人材は集まらなくなるわけだ。