世界最高齢プログラマー若宮正子さんの「独学のススメ」を読んだ。
東洋経済オンラインで記事を読み、「この本、読みたい!」と即買い。届いてから一気に読んだ。5月10日発行されたばかりの本。面白かった。
若宮正子さんは84歳。
パソコンを始めたのは60歳。定年退職のちょっと前、だったという。1997年に定年を迎えた。当時パソコンはあまり普及してなかったとのこと。
82歳で人生が激変した若宮さんは、今流行りの「終活」にも待った!をかける。「独身で身寄りがないんだから、遺言証書を作ったほうがいい」と言われて75歳を過ぎた頃に「秘密証書遺言」を書いた。死後お世話になる甥っ子にあてて、ビデオメッセージまで作った。
ところが、81歳でプログラミングを始め、あれよあれよというまに人生が激変!!75歳で作った遺言では網羅しきれない、権利関係の処理が発生してしまったのだそうだ。
遺言は紙くずになった。
2017年、当時82歳でアップル社のイベントWWDCに招待された。最高齢のアプリ開発者として、2018年2月には、国連社会開発委員会の基調講演に呼ばれて、シニアにとってICTリテラシーがいかに重要かということを話したのだそうだ。
高卒後、三菱銀行(三菱UFJ銀行)に就職し、定年まで勤めた。計算はそろばんで、字を書くときにはペンにインクをつけて、お札を数えるのは指でやっていた時代。不器用で仕事が早くなく、落ちこぼれだったそうだ。
そのうち機械化がどんどん進み、新しもの好きでアイデアが豊富な所を見込まれて企画部門へ異動。それが性に合っていたらしく、40代からは仕事にのめり込んだという。
伴侶も子供もいない。定年後は70歳まで母親の介護をして見送ったのだそう。寂しい一人暮らしなのではないか?と言われるが、友人も多くご近所づきあいも活発。ネットの友人も多く、友達に恵まれてて寂しくないのだそうだ。
「子供の時から好奇心旺盛で、面白そうと思ったら、すぐやってしまう性分なのよ。」
「今、この時を楽しもうと思って。」
読んでるだけでワクワクしてくる。自分も、まだまだなんか出来そう!と思えてくる。
人生の偉大な大先輩から勇気をもらえて、背中をポーン!と押してもらえてるみたいな。実に爽やかな一冊。読んで良かった。