rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

マシンガントーク問題

3か月ぶりに美容院へ行って来た。馴染みのお店でいつもの男性美容師さんにカットしてもらった。シャンプーしてもらってる間に、お客様が2人来店された。

すると美容師さんが、「Rosaさん、今日はお時間大丈夫ですか?急ぎの用事とかは?」と聞いて来た。「ないです。」と答えると、「それでは申し訳ありませんが、10分くらいいつもよりお時間頂戴します。実は、ちょっと厄介なお客様が来店されたんですよ。そちらの方を先にやらせていただきますので。ごめんなさいね。」と小さな声でおっしゃった。「あ、はい。大丈夫ですよ。」と私。

シャンプーが終わって席に案内され週刊誌を読んでると、隣にそのお客様がやって来た。お顔を拝見することは出来なかったが、声の感じやお話の内容からしてご高齢のご婦人のようである。今日はヘアカラーをしてもらうらしい。

なかなかのマシンガントークである。美容師さんも圧倒されてる様子で、途中に「へえ、そうなんですか。」「なるほど。」などとうなずく程度で精一杯な感じだ。ご婦人の自分語りはよどみなく続き、途中途中に自慢話やら昔話などをはさみつつ、しかし大して面白い話でもない。

プライドが高そうなので、過去に何かクレームでも入れられたのだろうか?言葉を選んで丁寧に対応されてる様子だった。

小一時間ほどが過ぎて、ご婦人のヘアカラーは終了して帰って行った。すると美容師さんが私の所へやって来て、「いやあー、どうもすみません。これで気持ちが楽になりましたよ。」とほっとした表情でカットの続きをやってくれた。

美容師という職業柄、こういうことを他の客に言うのは本来はダメなことなのだろうな、と思う。でも、その正直な気持ちは私もよく理解出来る。接客業って、どんな仕事でもこういうことはあるんだな、と。美容師だって人間だもの。

高齢女性のマシンガントークに辟易してる話はよく耳にする。知らない人のどうでも良い話まで、それもオチもないつまらない話を長々ときかされる、とか。老化なのかなんなのか。しかし、高齢じゃなくてもマシンガントークの人も結構いるようだし。

自分も気をつけないとな、と思う。

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漫画家でエッセイストのさくらももこさんが乳がんで亡くなられた。53才。私より若い。さくらももこさんのエッセイは何度もベストセラーになり、私もよく読んでいた。それだけにショックだった。

パート先で仕事の休憩時間にその話題になり、マシンガントークのOさんが乳がんについて語り始めた。Oさんのお姑さんは乳がんで亡くなっているのだ。

しかし、話の内容は私が経験して知ってる乳がんの話とは随分かけ離れたものだった。普段であれば、Oさんのマシンガントークなんて適当に流せるはずなのに、その日の私は聞き流すことが出来なかった。

「そんなのおかしいよ!普通に考えてそんなことある?違うと思うよ。」と思わず言ってしまった。発言内容を否定されたOさんは、その後、見てて分かるくらい気落ちしていた。

そうだ。私はものの見事に地雷を踏んでしまったのだ。ああ、やってしまった!なんてやつだ、私。今度は私が落ち込んだ。

Oさんはほどなくして普段通りに戻ったが、数日後「Rosaさんって、時々爆弾投げてくるわね。」とやり返された。

マシンガントークの人って、徹底的に調べたり考えたりしてなくても、ペラペラと喋り倒すんだなぁ、と思った。多分、頭の中にあることをそのまま流してるのだ。だから、発言内容を否定されるのが何よりも怖いのだ。

乳がんのことになるとムキになってしまう私もいけない。お互いの地雷を知っている方がコミュニケーションを取りやすくなる、という説もあるようで、いろいろと考えさせられた一件だった。