夏休み明けに正式な内示が出て、夫の転勤が決まった。
単身赴任生活14年にして、ようやく地元の支店に戻してもらえることになった。9月の月末に引っ越しなので、私の一人暮らしもあと1か月ほどで終了である。
7月に60歳で定年退職になり、再雇用されて転勤。これが最後の転勤である。夫には「14年間、本当にお疲れ様でした。」と感謝の気持ちでいっぱいだ。
再雇用になると年収が半分くらいまで減るらしいので、そのまま東京勤務はなかなか厳しい、と夫も思っていたらしい。地元で夫婦二人暮らしなら、その点でも安心出来る。
「結婚生活の半分は単身赴任だったのね。普通の夫婦の半分しか一緒にいなかったのね。」「旦那様が帰って来たら、今までみたいに気楽に出来なくなるね。」「気楽にやって来た分、大変じゃない?」などなど、周囲はいろいろ心配してくれる。
食事面はかえってバランスが取れて良いように思う。油物がダメになってから、いろいろと工夫したりして自炊が基本なのだ。夫は食べたい時には自分で買って来たり作ったりする人だし。
思うことがあったり言いたいことがある時は、遠慮なく喧嘩すればいいと思う。それは今までと何も変わらない。
単身赴任というだけで「ものすごく距離感のある夫婦」と想像されるみたいだが、毎日Skypeでコミュニケーションを取っていたので、むしろ会話量は多い方だと思う。夫との間に距離を感じることはなかったから、そう思われることのほうがビックリな感じだ。
夫婦2人の老後をこれからどうするか?新たな試行錯誤が始まる。
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パート先の職場も店長の転勤が決まり、昨夜は送別会だった。今の店長が赴任して来てからの四年間は、私にとっては波乱万丈の四年間だった。
2014年7月末に弟が亡くなり、葬儀などで実家に帰ってる間に店長は赴任して来た。その翌年、実家の父が末期ガンであることが判明し、実家と自宅を行ったり来たり。仕事どころではない状況だった。2015年11月、父も亡くなった。
その後は空き家になった実家の片付けと売却問題を抱えて、自宅と実家を行ったり来たり。2017年12月、ようやく実家を売却。
店長も私も秋田出身。この四年間はなぜか秋田に縁が深かった。今後、自分の人生を振り返った時に、一緒くたになって思い出しそうな予感がする。
四年もの間、仕事として情熱を注ぎ続けた店を、途中で他の店長に譲るような、なんか変な気分なのだそうだ。昨夜の送別会はたくさんの人が参加して、大盛り上がりで幕を閉じた。
四年間、お疲れ様でした。