rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

自立の芽を阻むもの

次男の引っ越しが4月5日頃に決まった。

入居者がいる物件なので、それより早くは無理、ということらしい。引っ越し業者の見積もりはこれからだが、せっかちな私は気をもんで準備スタート。

洗濯機と冷蔵庫は現地で次男が購入し、配達してもらうことにした。となると、単身者の引っ越しとしても大した荷物ではない。ベッドもいらないというので、布団一式持たせて、衣類とか身の回り品くらいだろうか。狭い部屋なので、たくさん持って行っても置き場所に困るのだ。

「電子レンジと掃除機くらい買ってあげるよ。」「いいよ。あっち行ってから自分で買うから。」「でもさ、引っ越しした日に掃除機あると便利だし、電子レンジがあればお弁当買ってきて食べられるし。」「そうか。じゃあ、お願いするかな。」などと次男と話し合い、私が用意することにした。

「狭い部屋だからスティックタイプの掃除機でいいよ。安いやつで。」というので、Amazonで調べて人気機種を選んだ。電子レンジも人気機種を調べて、こちらはヤフオクで落札した。中古品(3年前のもの。ホームセンターで似た機種を確認。)で良いのだ。あたために使うのだから単機能レンジで十分。

少し前まで(寂しくなるなぁ。どうしよう。)という思いに駆られていたのに、新生活の準備を始めたら元気が出て来た。ちょっと世話焼き母さんに走り過ぎてる感あり。

次男は「全部自分でやるからいいよ。自分でやってみたいんだ。」と言っている。そうだよな。こんなことで“自立の芽”を阻んでしまってはいけない。失敗しても、うまくいかないことがあっても、それも大切な経験。そろそろ世話焼きも卒業しなければ。

(寂しくなるなあ)と思っていたが、手が掛からなくなるわけで、ラクになるのだ。息子の自立は喜ばしいことである。

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YOMIURI ONLINEの「発言小町」というサイトが大好きで毎日覗いている。最近のトピで「絵にかいたような結婚生活、息が詰まってます」というのがあって、大変興味深く読ませていただいた。

全て妻のおかげだと感謝しているのですが少しも散らかっていない部屋、毎日手作りのデザート、何品も並ぶ手料理、笑顔で話を聞いてくれる妻、完璧すぎて息が詰まっています。
不満はないのに家にいると焦燥感というか不安な気持ちになり落ち着かなくなります。
家に帰りたくないという衝動にかられ最寄り駅のホームで10分ほどベンチに座ってから帰るのが日課になりました。
どこかホテルにでも泊まって家に帰りたくない、出張が入るとホッとします。

妻のこと、子供のこと、心から愛しています。
どうしてこんな気持ちになってしまうのか分かりません。
私のためにと頑張ってくれている妻にこんなこと話せず悩んでいます。

良く出来た奥様は、別段無理をして頑張ってる風でもなく、子供たちも普通に素直に良く育っている。なのに息が詰まってしまう、というご主人の悩み。そんな悩みもあるのか〜、と読みながら、昔聞いた話を思い出した。

子供たちが幼稚園に通い始めた頃、私は夫の転勤で青森に住んでいた。その頃の趣味は子供服づくり。自宅近くに小さなハギレ屋さんがあり、よく通っていた。

ある時、オーナーさんに電話が掛かってきて、その電話を切った瞬間、深刻そうに大きなため息をついたことがあった。

「友達が一人、自殺しちゃったらしいの。すべてに恵まれている人で、裕福な家庭に育ち、ご主人もとても良い人だし、子供たちも良い子たちで。何も問題がないのよ。自分は悩みがないのが悩みだ、って言ってたんだけど。人間って、悩みがないことでも悩むものなのね。」

当時、私は31才くらいだっただろうか。(そんなに恵まれた環境にいる人でも自殺しちゃうんだ。)と衝撃を受けた。

自分で何かに立ち向かうくらいの方がファイトが湧くものなのかも知れない。すべてお膳立てされてて、自分の意志でやることがないと、存在価値が感じられなくなるのかも知れない。

私も、目標が見えなくなると心が彷徨ってしまう方なので、わかるような気がする。

このトピのレスで、「小説で似たような話ありましたよ。」「映画で見たことあります。」「ドラマでありましたよ。」というのがあったので、こういうことって意外にあることなのかも知れないな、と思った。