rosa8719の今日もご機嫌

59才で2回目の乳がんに。息子二人は独立し夫と二人暮らし。一日一日をご機嫌に。

新盆

「お父さんが亡くなってから初めてのお盆。新盆だね。新盆はどうするの?」と、そっちこっちから言われる時期になった。

ほとんどが主婦パートの職場で接客業なので、お盆にまるまる休みを取るなんてムリだし、7月に弟の三回忌でお墓参りも済ませている。車で片道約5時間の距離を「新盆だから」と、また夫に同行してもらうのも気が進まない。

夫の実家(帯広)に行ったのは4年前。もともと「遠いから」という理由で、夏休みも年末年始も私の実家に行くことが多かった。一昨年、弟が亡くなり、昨年は父が亡くなり、私の実家のことで大変だったこの2年。

とはいえ、今年84才になる姑のことも気がかりだ。実家の片付けや雑用をずっと手伝ってくれてる夫にも悪くて、「今年の夏休みは帯広(夫の実家)に行こうよ。義母さんにも4年も会ってないし。長期の休みじゃないとなかなか行けないもんね。」と私から提案した。夫は喜んでいた。

うちの実家のご先祖様には申し訳ない。「新盆だね。帰るんでしょ?」と言われるたびに後ろめたい気持ちになる。信心深くない私。ご先祖様、申し訳ありません。

しかし、今の世の中で、うちのように他家に嫁いだ娘しか先祖供養する人間がいないというパターンは、結構多いのではないか?遠く離れた所に住んでいても、キチンキチンとされてるものなのだろうか?

調べてみると、実家の宗派は浄土真宗大谷派。こちらは「新盆だからといって特別なことをする必要はありません」とのことで、いつも通りの供養の仕方で問題ないらしい。新盆というのは、土地のしきたりとして残ってる部分が多いようだ。

ちなみに“お位牌”というものも、そこに亡くなった人の霊が宿っているわけではなく、お仏壇に入れる必要もない、ということらしい。仏壇はお寺のミニチュア版でご本尊をお祀りするところ、なのだそう。“お位牌”というのは中国から伝わってきたもので、亡くなった人に位をつけてお祀りするなんて、浄土真宗にはないのだそう。

法事、法要も、「何回忌だから必ずやらなければいけない」というものではなく、あくまでもやりたければやったら良い、というものであるらしい。

昨年12月。忌明けの食事会の後でいとこから「rosaちゃん。まさか叔父さんのお位牌、そのまま実家に置いていくなんてしないでしょうね?空き家になった家にお位牌を置いたままにするなんて、絶対にやめてね!!」と言われたことがあった。

そのいとこの嫁ぎ先は仏事を非常に大切にするところで、仏壇に精進料理のお膳をお供えしたり、月に一度はお坊さんにお経を唱えてもらったり、と何かと大変なのだそうだ。宗派にもよるのだと思うが。

本家のTさんがそっと教えてくれた。「浄土真宗では、お位牌はそれほど重要視してないみたいだよ。そのまま置いて行って大丈夫だから。rosaちゃんが自宅で、お父さんの写真を飾って、ご飯をお供えして手を合わせてれば、それで十分だと思うよ。」

親戚の中で一番常識的なTさんの言葉がありがたかった。

というわけで、信心深くない私は、お盆が終わってから2泊3日で夫の実家に行くことにした。